長友佑都(写真:gettyimages)

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6日放送、テレビ朝日「報道ステーション」に、サッカー日本代表長友佑都が出演。2大会ぶりのベスト16進出を果たしたロシア・ワールドカップ(W杯)を振り返った。

自身にとって3回目となったW杯の感想を問われた長友は、上を見ながら「楽しかったなあ」としみじみつぶやき、「最高の仲間に出会えたW杯」だったと続けた。

西野朗監督はベスト16進出後のミーティングで「小さい選手」が感極まったと暴露したが、長友はそれが自分だと認めている。仲間の前で前回大会のことを口にしたのは、世界で賛否両論を呼んだポーランド戦の最後のパス回し作戦にあったという。

他力に頼って「負け逃げ」を狙う作戦には、大きな批判もあった。長友も「やっぱり勝ちたい」「点を取りにいきたい」という気持ちがあったと認めている。だが、指揮官についていこうと気持ちを切り替えた。惨敗した4年前の経験から「這いつくばってでも上に行きたかった」からだ。

それでも、ベスト16進出を素直に喜べない状況となったことは否めない。西野監督は選手に謝罪したそうだ。だが、長友は「西野さんのおかげでベスト16の夢の舞台に立てて、またチャレンジできる。だから謝らないでほしい」と伝えた。その際、想いがこみ上げ、胸がいっぱいになったという。

今大会も容易な道のりではなかった。長く白星から遠ざかり、大会2カ月前に監督が交代。空気が「かなり重かった」と認める長友は、ムードが「少しどころじゃない」暗さだったと明かした。だからこそ、金髪にして少しでも明るくし、仲間への批判も軽減しようとしたのだ。

批判を浴びていた一人、本田圭佑の代表引退について問われると、長友は上を向きながら「本田圭佑か…なるほど…」とつぶやき、少し沈黙してから「やっぱり太陽みたいな存在でした」とコメント。やや声を震わせながら、次のように述べた。

「本当にみんなを輝かせていたし、自分自身も輝かせてもらったし…そうですね…う〜ん…まっすぐなヤツなんですよね…純粋で、ほんとに。感謝したいですね」

感極まった様子の長友に、SNSでは「泣きそう」「もらい泣きしそう」「こっちまでウルウルきちゃう」と共感する声が続々と上がった。

今大会が終わり、日本代表は2022年のカタールW杯に向かっていく。長友は、退場者を出したコロンビア以外に勝てていないことを冷静に分析し、次の4年につなげないと「意味がない」と警鐘を鳴らした。

「また目指したいという気持ちはあります」としつつ、長友は「サッカー界のことを考えたら、僕みたいなおっさんがずっと出ていたらダメなんですよね」とコメント。「ベテランや僕を蹴散らして、這い上がってくるような強い若手が出てこないと、本当のレベルアップはできない」とし、「そういう若手が出てきて、刺激を与え合いながら、自分自身も成長していきたい」と締めくくった。