ベッキーの新恋人を報じた「さもありなん」なスポーツ紙
“ゲス”は漢字で“下衆”、あるいは“下司”、“下種”とも書く。辞書を開いてみるとその意味は、心根のいやしいこと、下劣なこと、となっている。
'16年1月、世間を騒がせたベッキーと『ゲスの極み乙女』川谷絵音の“ゲス不倫”騒動。
振り返ってみれば、ほかの不倫騒動と、何か特に大きく違いがあるわけでもなかったのに、絶妙な枕詞(まくらことば)が付けられてしまったことで、あれから2年以上たつのに、いつまでたっても口の端に上ってしまう。
先日、なぜか『スポーツ報知』がベッキーの熱愛交際を報じた。お相手はプロ野球・巨人の片岡治大2軍守備走塁コーチ。ふたりは今年に入って共通の知人の紹介で知り合い、先月から交際が始まったという。もともと片岡氏はベッキーの大ファンだったとも書かれていた。
「スポーツ紙の記事を見たとき、おそらく業界関係者は、どこかの週刊誌にでも撮られたのだろう、と思ったハズです。きっと、ベッキー・片岡サイドが週刊誌の発売前にスポーツ紙に流した、いわゆる“スクープ潰し”だな、と」(ワイドショースタッフ)
だが、蓋を開けてみると、熱愛を報じる週刊誌はひとつもなく、『スポーツ報知』の独自スクープだったとわかる。とはいっても、報知と巨人軍の関係を考えたら、さもありなんということは、事情通ならみんな承知のこと。
双方の事務所も交際を認めていて、ベッキーは自身のSNSで
「今日は朝から多くの方に温かいメッセージをいただきました。ありがとうございます。ゆっくりと、しっかりと、歩んでいきます」
と綴っている。
なかには例外もあるが、有名人同士の交際は、たいていは、マスコミにキャッチされないように、いろいろと策を講じているはず。
「交際を隠し通していたというより、本当に始まったばかりなんでしょう。ふたりの目撃情報などはなく、週刊誌すらも掴んでいなかったようです。にもかかわらず報道が出たことに、少しばかり違和感を感じます。知られたくないより、知らせたいという意図が見え隠れしますね」(スポーツ紙記者)
それは、前述のように、いつまでも記憶の端、いや、人によっては真ん中近くに残っている“ゲス不倫”のイメージを一刻も早く払拭したいからではないだろうか。
「不倫騒動を起こしたことで芸能界を引退した人など見たことがありません。時間が経てば、みんな何ごともなかったかのような顔して、ちゃんと仕事に戻っています。周りも触れないようにしますしね」(前出・ワイドショースタッフ)
ベッキーも謹慎期間を経て、仕事復帰は叶っている。しかし彼女の場合、騒動前後で状況は大きく変わった。
「思うように前に進めず、もがいている様子が見て取れます。前のキャラクターには戻れないということは、事務所も本人も自覚していると思います。
ですが、それに代わるキャラや、彼女が活躍できる場所が見当たらないのが現状です。ぶっちゃけキャラにスイッチして、赤裸々な発言ができるような子じゃないし、バラエティでも騒動についていじりにくい。となると、結婚して、ママタレになるのが彼女を再生する一番いい方法なんじゃないでしょうか」(テレビ局関係者)
これで、彼女がが負った深い傷も、ようやく癒されることになるのか。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。