ピーチ、パイロットの自社養成へ 「人員充足」でも踏み切るワケ
ANAホールディングス傘下の格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションが、パイロットの自社養成を開始する。
航空需要の拡大で予想しうるパイロットの不足に対応する必要があると判断した。同社の担当者が、J-CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に明かした。
候補生は2019年度中に入社予定
国内の航空会社では、すでに全日本空輸と日本航空、スカイマークが自社養成に取り組んでいるが、国内のLCCでは初めて。
ピーチはこれまで、航空大学校や私立大の操縦士過程を卒業しパイロットに必要なライセンスを取得した学生を採用。社内で副操縦士として養成しており、2018年夏に自社養成の候補生の募集を開始する。
候補生は2019年度中に入社する予定で、募集人数や入社時期など、詳細はこれから決定する。
2018年3月2日のJ-CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に、ピーチの担当者は「世界的な航空需要で深刻化する見込みのパイロット不足だが、じつは現状、われわれの人員は充足している」と話した。
ただ、「LCCマーケットが拡大して路線、会社の規模も大きくなる中で、パイロット不足を解消する必要に迫られる」ため、自社でパイロットの養成に踏み切る。担当者は「今後も新しい路線を増やし日本とアジアの架け橋を目指す」と述べた。
ANAホールディングスが公表した2018〜22年度の中期経営計画では、LCC事業のテーマに「中距離への進出」を掲げており、20年をめどにANAグループの空白領域の中距離路線に進出するとしている。