行列店「ミート矢澤」のハンバーグはなぜ旨い!? 厨房潜入&実食取材でわかった“絶品の理由”
鉄板の上で旨そうな音を立てているハンバーグにナイフを入れた瞬間、じわじわと肉汁があふれ出た。
届いたのは、いちばん人気の「フィレコンボ」(6,280円)である。フィレステーキ(100グラム)もとろけるようで旨かったが、自称「ハンバーグ王子」の私は黒毛和牛100%のハンバーグに大満足。
ハンバーグは1個200グラム。やや大きいが、もっと大きくてもいい。300グラムでもいいぐらいだ。あるいは、おかわりをさせてくれるべきである。ドンドン!(テーブルを叩く音)
肉の街・五反田の名店がリニューアル
以前、ある雑誌が五反田特集を組んだ際、肉専門店を担当させてもらった。近年五反田には肉専門店が林立しているが、なぜこの地に店を構えたのか、その理由を取材先に尋ねた。
開口一番、「ミート矢澤があるから」と答えてくれた店があった。
五反田が肉のメッカになった理由はそれだけではないはずだが、ミート矢澤の存在抜きには説明できないはずだ。
そんなミート矢澤が11月4日にリニューアルオープンした。
恥ずかしながら、人生初めての「ミート矢澤」だったので、どこがどう変わったのか比較することできない。
とてもシックな店だったとしか書けないかわりに、なぜミート矢澤のハンバーグが旨いのか、厨房に入れてもらい、その理由を探ってきた。
行列店の厨房に潜入!
いちばんのポイントは、ヤザワミートという精肉卸しの直営店であることが挙げられる。
ブランド牛を一頭買いするのではなく、旨そうな部位を目利きで仕入れる。しかも扱う肉は黒毛和牛のみ。
各部位ごとにカットすれば、切り落としが出る。切り落としといってもサーロイン、フィレ、もも肉など最高ランクの黒毛和牛。
これと一緒にうで肉、スネ肉、ネックなどの肉もミンチにする。
一度に挽く肉はおよそ15キロ。
ミンチに見る“旨さのヒミツ”
挽きたての肉に塩、コショウ、ナツメッグ、牛乳、パン粉、玉ねぎを入れたものをコックが一心不乱に手でこねる。
巨大なボウルを触らせてもらったが、すぐに手をひっこめたくなるぐらい冷たかった。
黒毛和牛の脂の融点は低く、人間の体温で旨みが溶けるおそれがある。そのため冷蔵した肉をミンチにする。ここにもミート矢澤のハンバーグが旨い理由があるようだ。
空気を抜きながら整形したら、鉄板で両面を焼く。その後スチームコンベクションオーブンでミディアムレアに焼き上げる。
音を立てながら届いたハンバーグにはソースも添えられている。
和風ソース、おろしポン酢、デミグラスソースである。和風ソースは、野菜と果物をすりおろした和風ベース。デミグラスソースは寸胴鍋に牛骨、黒毛和牛、香味野菜を入れ、3日間煮込んだ力作。
ナイフを入れた瞬間、あふれ出る肉汁を愛でつつ、音も香りも楽しみたい。表面はきちんと焼けているが、中心はミディアムレア。
好みのソースを付ける前に、肉そのものの味を鑑賞したい。ジューシーな食感。ほどよい噛み心地。ハンバーグを食べる醍醐味を、五感で味あわせてもらった。
ランチもディナーも連日大盛況で行列ができる。並ぶのが苦手な人は、ランチなら14時のラストオーダー直前、ディナーなら17時が狙い目らしい。
東京駅を起点に旅に出る人は、「大丸東京店」地下1階にあるミート矢澤直営の「大丸東京テイクアウトステーション」を覗いてみよう。「お肉の細道」の入口にあるテイクアウト専門店だが、その場で焼いたハンバーグやステーキが入った弁当を供している。
肉を焼くシーンをガラス越しに見学できるのも、肉好きには堪えられない。
当時のバイヤーがミート矢澤を誘致した。何度も五反田に通い、ランチを食べ、ミート矢澤に惚れ込んだことから出店を提案した。
ミート矢澤のハンバーグやステーキ弁当を旅の友に選べば、楽しい旅ができるに違いない。
【ミート矢澤】
東京都品川区西五反田2-15-13ニューハイツ西五反田
電話 03-5436-2914
営業 11時〜15時(LO14時)、17時〜23時半(LO22時半)
土日祝11時〜16時、16時〜23時半(LO22時半)
無休
ランチのフィレコンボはライス、ミニサラダ、味噌汁が付いて6,280円。ただし、ディナーは単品。ランチでは、黒毛和牛ハンバーグを1,500円から提供している。

