「スミちゃんかな?」 隅田川で「スナメリ」らしき目撃情報相次ぐ
東京都内の隅田川で、小型のイルカ「スナメリ」とみられる生物の目撃情報が相次ぎ、ツイッター上などで話題になっている。
白っぽいお腹が水面から出ると、今度は尾びれが見えて......。「スナメリ」は、隅田川を悠々と泳いでいた。
群れからはぐれ、東京湾内深くに迷い込んだ?
スナメリ(写真はイメージ)
日本テレビ系「NNN」のニュース番組などでは、2017年11月20日から視聴者提供のこんな映像を流している。場所は、東京湾から10キロほど上流の東京スカイツリー近くで、17日に撮ったものだという。体長は、2メートルほどではないかとしている。
11月3日にも、その1キロ下流付近で、水面から背中を出す黒っぽいイルカのようなものが目撃され、映像が撮られている。
これらを見ると、尾びれが水平になっており、背びれがないように見えることから、専門家は、スナメリではないかとみているようだ。
スナメリは、関東近海では、房総半島の東側などで群れを作って泳ぎ、タコやイカ、魚などを食べている。東京湾では、10月にイワシの大群が現れたことから、これを追うなどして、群れからはぐれ、湾内深くに迷い込んだとの説も出ていた。
11月17日を最後に目撃情報はなく
東京近辺では、2002年に多摩川などにアゴヒゲアザラシが迷い込み、「タマちゃん」の愛称で呼ばれて大きな話題になった。07年には、都内などの荒川でカマイルカが目撃され、その後、イルカの死骸が浮かんでいるのが見つかったことがある。
今回の「スナメリ」らしき目撃情報を受けて、ツイッター上などでは、「隅田川だからスミちゃんかな?」「無事に海に戻れると良いなぁ」などと関心が高まっている。中には、「地震の前触れじゃないよね・・・」と心配する向きもあった。
11月17日を最後に目撃情報がないと報じられており、海に帰ったのかなど様々な憶測が流れている。
環境省の野生生物課は21日、Jタウンネットの取材に次のように話した。
「スナメリは、貴重な生物に指定されていませんので、国の保護対象ではありません。目撃された生物については、追加の情報などはなく、調査の予定もないです」