あべりょう衝撃の問題作


10月31日、あべりょうが6月に公開した楽曲「SPACE STATION」がYouTubeで1,000万再生を突破した。

政治や世界情勢についてリアルな歌詞を特徴とする楽曲を多数公開している正体不明のアーティスト・あべりょう。9月には核ミサイル攻撃を受けた場合の対策について具体的に歌った「核攻撃サバイバー」がYouTubeで2,000万回以上再生され話題になったばかりだ。

今回1,000万再生を突破した「SPACE STATION」は、JR東日本が東京オリンピックの開催される2020年に暫定開業を目指して新設を進めている山手線・京浜東北線の田町―品川間にできる新駅がテーマとなっている。

「泉岳寺」に決定した新駅名に対し寺が駅名差し止め訴訟を起こしたという設定で、結局、駅名が決まらないまま「SPACE STATION=空白の駅」として暫定開業してしまったという世界が描かれている。さらに後半では築地市場が豊洲に移転できないまま2020年を迎えてしまったために、「市場がないまま駅の名前が『市場前』」と、現在の築地市場の豊洲移転問題とゆりかもめの市場前駅を強烈に皮肉っている歌詞が印象的だ。

実際には新駅の名称は未定であるが、「山手線に新しくできた駅の名前はSPACE STATION」というキャッチーな歌詞はSNSで瞬く間に広がり、中には「スペースステーションてガチなん?」「新しい駅の名前スペースステーションってうそでしょ!??」と誤解してしまう人たちが現れるほど。

あべりょうの影響はネット上だけでなく現実にも及んでいる。株式会社アイ・エヌ・ジーが6月21日〜22日、渋谷を歩く女子高生100人を対象として「今度できる山手線の品川と田町の間にできる新駅!名前は何がいいと思う?」というアンケート調査を行った結果、「SPACE STATION」が全体の12%を占め2位に選出されたのだ。

山手線の新駅の名称がどのようにして名付けられるのかはまだ不明だが、新駅の名称を決めかねないほどの影響力を持つあべりょうが、今後どのようなテーマでまた世間に影響を与えるのか目が離せない

SPACE STATION#山手線新駅