浦和監督、ACL上海上港戦に向け「組織的に攻守を行う」 08年以来の日本勢決勝へ一丸

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第1戦は敵地で1-1ドロー、18日の第2戦に向けて前日記者会見で組織力を強調


 
 浦和レッズの堀孝史監督は、18日にホームで行うAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝の第2戦、上海上港(中国)戦の試合前日記者会見で組織力を強調した。

 浦和はアウェーでの第1戦を1-1で引き分け、アウェーゴールの優位も持ってホームゲームに臨むことになる。しかし、堀監督は「そのスコアがアドバンテージになるとは思っていない。しっかりと勝つことが必要だと思っている」と、無失点で終えるスコアレスドローでの勝ち上がりが頭の中に占める割合は大きくないと明言した。

 上海は元ブラジル代表FWフッキ、同MFオスカル、FWエウケソンのブラジルトリオに加え、中国代表FWウー・レイ、ウズベキスタン代表MFオディル・アフメドフといったタレントを各ポジションに揃える。そうした個の能力に秀でた相手に対し、浦和は組織力で上回ることが必要だと堀監督は強調した。

「Jリーグよりコンタクトが強いとは感じる大会であり、その球際にひるまず戦うこと。日本の良さである組織的に戦うことが必要。上海の良さは攻撃力であり、強力なタレントもいるので一瞬のスキを見せればゴールに向かってくる。自分たちの良さは一人のタレントに頼らず、全員で組織的に攻守を行うことにある」

フッキに対して槙野がほぼマンツーマン対応か

 浦和は初戦で日本代表DF槙野智章を左サイドバックとして起用し、ほぼフッキにマンツーマンでつける形で対応した。第2 戦でも同様の対応は予想されるものの、全体の組織力がなくては勝ち上がることができないという見通しを持つ。

 準々決勝で川崎フロンターレとの日本勢対決を制したことで、Jリーグ勢としては最後のチームになった。堀監督は「日本の代表として責任を持って戦いたい。相手は非常に良いチームだが、今までの戦いで自分たちの力を証明してきた。明日はホームの埼玉スタジアムに来てくれる多くのサポーター、クラブに関わるすべての人たちに、勝利することによって喜びを与えてゲームを終えたい」と意気込みを新たにした。

 浦和にとって2007年の優勝時以来、日本勢としては08年のガンバ大阪以来となるACL決勝進出を目指す。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images