韓国籍の元Jリーガー、退場の済州DFを擁護 「何もなく突然あんなにキレるはずがない」
かつてJ2群馬でプレーしたDFファン・テジュン、ツイッターでACLの乱闘騒動に言及
5月31日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦の第2戦で、浦和レッズが済州ユナイテッドに延長120分を戦い抜いて3-0と勝利し、2戦合計3-2でベスト8進出を果たした。
延長後半アディショナルタイムと試合終了直後の大乱闘で済州側に退場者が出たなか、かつてザスパクサツ群馬に所属した韓国籍のDFファン・テジュン(現・東京ユナイテッドFC)は、試合後に退場処分を受けた元同僚のDFクォン・ハンジンに対して、「突然あんなにキレるはずがない」とツイッターで擁護している。
事の発端は、浦和が3-0とリードして迎えた延長後半アディショナルタイムだった。浦和の選手がコーナーフラッグ付近でボールをキープした際、済州側が苛立って小競り合いが発生。控えDFペク・ドンギュがビブス姿のままピッチに乱入し、MF阿部勇樹にジャンピングエルボーを見舞い一発退場となった。
さらに試合終了直後も怒りが収まらない済州は、日本代表DF槙野智章らを追いかけ回し、クォン・ハンジンが浦和スタッフに飛び膝蹴りを食らわせ、試合終了後にもかかわらずレッドカードを提示された。
この乱闘劇は日本と韓国だけでなく、海外メディアでも取り上げられるなど大きな注目を集めている。そうしたなか、かつてJ2リーグの群馬で2シーズンプレーし、現在は東京ユナイテッドで主将を務めるファン・テジュンは、試合後に怒りを爆発させて槙野らを追い回した元同僚のクォン・ハンジンを次のように擁護している。
“何かがあった”と暗に示唆
「あの温厚な(クォン・)ハンジンが何もなく突然あんなにキレるはずがない」
そうツイートしたファン・テジュンは、群馬で共闘した元チームメイトを擁護。ハッシュタグで「#ハンジン#元ザスパ#元チームメイト#同じ歳#よく飯行ったなー」と記し、88年生まれ同士の絆を垣間見せている。
退場したクォン・ハンジンは、柏レイソルを皮切りに、湘南ベルマーレ、群馬、ロアッソ熊本を渡り歩き、16年から済州に在籍。日本に5年間在籍し、日本語も理解できる。そうしたかつての僚友を「温厚」と語るファン・テジュンは、激怒させる何かがあったのではないかと暗に示唆した。
ともに同じクラブでプレーし、同年代という共通項も多いだけに、ファン・テジュンにとっては、友人の退場劇がいまだ信じられないようだ。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images