ドル・円為替、4月7日の動きと主要イベントは

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いよいよ週末を迎えた。本日はアメリカの3月雇用統計の指数発表がある。フロリダ州に中国国家主席を招いての米中首脳会談も何かしらの方向性を導き出すだろう。市場は期待感からドル買いの傾向にある。

 (すべて日本時間)4月6日の早朝は1ドル111円45銭の高値をつけていたが、リスク回避からのドル売りが続き、15:00になっても1ドル110円37銭とドルは低迷していた。

 ロンドン市場、ニューヨーク市場がオープンし、反発したドル買いの動きが見られるようになる。ライアン米下院議長がヘルスケア法案(オバマケア代替法案)の合意が近づいてきたという声明をし、さらにドル買いに拍車がかかった。7日0:40には1ドル111円14銭までドルは戻した。しかし上がりきらないのが現状の市場の一抹の不安感を表しているのだろう。4:00にかけて1ドル110円74銭までドルが売られる。まさに一進一退の為替相場の動きである。

 実際のところ、3月雇用統計の結果や米中首脳会談の結果待ちの状態なのだ。トランプ大統領は北朝鮮の対応について、単独でも行動する用意があるとコメントして中国を牽制した。すると市場は嫌気がさしてドルが売られる。ティラーソン国務長官がアサド大統領の排除に向けて同盟国で作戦進行中と発表した。リスク回避の動きも当然生まれてくる。

 一方でやはり期待もあるのだ。トランプ大統領が当初目論んでいた中国の通貨操作国認定はかなり困難なものとなった。そこには認定定義の問題もあるのだが、北朝鮮への対処という大きな問題の前に、貿易面での衝突は大きなものにはならないのではないかという見方も出てきた。ということは、貿易面での日本への圧力も今回は回避できそうである。

 こうなると俄然注目を集めるのはアメリカの経済の状態だ。ADP雇用統計がポジティブサプライズだっただけに、本日発表される雇用統計も期待ができる。リスクよりも期待値が上回っているのが現在の市場であろう。

 米中首脳会談、3月雇用統計。市場の期待通りにドル買いが進むのか、今晩にかけて市場からも目が離せない。