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(花蓮 21日 中央社)かつて東部・花蓮の三大林場の一つに数えられた「哈崙工作站」の歴史を記録したドキュメンタリー映画「無尽蔵。哈崙時代」がこのほど、米国の短編映画賞「ベスト・ショーツ・コンペティション」でドキュメンタリー部門の佳作特別賞(Award of Merit Special Mention: Documentary Short)を受賞した。

同作は行政院農業委員会林務局花蓮林区管理処が道綺ワールド映像制作(台中市)に委託して製作した23分間の作品。製作スタッフと研究チームは海抜約2000メートルの哈崙工作站に足を運んだほか、山間部や近隣地域を巡り、過去を知る地元住民に話を聞いた。さらに国内外から大量の歴史写真、映像を集め、作品に織り込んだ。撮影期間は1年半に及んだ。

花蓮林区管理処の呉坤銘処長は、同作品は花蓮、ひいては台湾の林業の発展の歴史について詳細な記憶を残すことになったと作品の意義を称え、人々が美しい山林を守るために努力、反省し、学習するようになればと願った。

林務局によれば、哈崙工作站は当初は木瓜山林場とされ、日本統治時代の1933年に「花蓮港木材株式会社」によって開発が開始された。1960年に哈崙工作站に改編され、林務局直営の伐木場になった。敷地内には事務所や製材工場、発電所などのほか、従業員の宿舎や食堂、浴場なども設置され、最盛期には500人余りが同所で働いていたという。

(李先鳳/編集:名切千絵)