リオデジャネイロ五輪、陸上400mリレー決勝では、山縣亮太(第1走者)、飯塚翔太(第2走者)、桐生祥秀(第3走者)、ケンブリッジ飛鳥(第4走者)の4名が見事な走りを披露。37秒60のアジア新記録を叩き出し、銀メダルを獲得した。

すると、日本テレビ「Going! Sports&News」(20日放送分)では、現地特設スタジオで行われた4名のインタビューを放送。「銀メダル獲得 世界が絶賛バトンパス」と題し、日本躍進の要因となったバトンパスの技術に注目した。

同番組の取材に答えた苅部俊二コーチは「合宿で今回も(バトンの)練習をやりましたけど、一度もバトンを落とすことがなかった」と切り出すと、「新しいバトンパスが定着して、ほぼミスしない。バトンパスワークは自分で言うのもなんですけど世界一。技術の勝利」と続けた。

そんな彼らのバトンパスは、第1走者の山縣が右手から第2走者・飯塚の左手に。飯塚はバトンを持ち変えず、左手のまま第3走者・桐生の右手に。同様にして桐生はアンカー・飛鳥の左手に下から渡すというものだ。

下からバトンを渡すメリットについて、飯塚は「オーバー(ハンドでバトンを渡そうとする)だと、ここ(胸の位置くらい)まで(受け手側は手を)上げるんですけど、そうすると走りが崩れてしまう。もらう側の走りが遅くなってしまう」と話し、その上で「オーバーはオーバーでバトンパスは距離が取れるんですけど、走りが崩れてしまうので、オーバーとアンダーのいいところを組み合わせて(受け手側は)下で尚且つ、手を伸ばした状態でもらう」と説明した。

また、バトンパスの成果を訊かれた桐生も「日本が最高のバトンパスと思っていて僕達はやっているので、それが結果に表れた」と手応えを語り、飛鳥も「3月の合宿から始めて、ずっと同じメンバーでやってきた。そこが一番うまくいった要因」と話したが、自己採点した飯塚は「次の希望も含めて80点。もっとやれるという気持ちもある」と更なる向上を誓った。