リオデジャネイロ五輪・体操男子団体の予選に出場した日本は、中国、アメリカ、ロシアに次ぐ4位で決勝へ。エース・内村航平は鉄棒から落下し、五輪初出場の白井健三も得意の床でラインオーバーをするなどミスが頻発する結果となった。

すると、8日放送、TBS「あさチャン!」では「内村・白井がまさかのミス 体操ニッポン金奪還のカギは」と題し、過去2度の五輪に出場した池谷幸雄氏が、ここまでの演技を振り返った。

まず、「去年の世界選手権で金を獲っているだけに、それだけに期待が多かった。そこがポイント」と前置きした池谷氏は「自覚なきプレッシャー」と書かれたフリップを出した。

「オリンピックは世界選手権と全く違う。取材があったり報道もある。色んな面で全く違うのがどんどんすり込まれてくる。“金を、金を”っていうことが。自分達はそこまで意識していないんですけど、実は心の中にすり込まれちゃってる」。

日本勢のミスの裏にあったプレッシャーをこう説明した池谷氏だったが、内村や白井のミスと、山室光史や田中佑典のミスは意味合いが違うという。「(内村や白井は)攻めすぎた。内村選手の鉄棒は思い切りやり過ぎた感じがある。消極的というか、抑えてじゃなくて思い切りやり過ぎた。いき過ぎてもダメ」と指摘した一方、「山室選手や田中選手のミスっていうのは、ちょっと抑え気味だった」とも。

それでも「(1位中国との差が)1.167点っていうことは本来平行棒の予想で獲れる点があったんですけど、それよりも2点くらい低かった。二人失敗しちゃったんで。2点あったら引っくり返してます。普通にやればトップに立てる実力はあった」という池谷氏。予選の結果は決勝に持ち越されないものの、決勝では演技の順番が変わってくる。4位の日本はあん馬から始まり、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒、床という順番となる予定だが、同氏は「あん馬が一番ミスが出る種目なのでここを乗り切ると、流れにのって絶対いける」と期待した。