「猿!」 白熱のダービーマッチのSNSでローマMFウィリアン・ヴァンキュールを悲しませたのは、16歳の少年だった。7日、少年はヴァンキュールと面会して謝罪し、選手はこれを受け入れた。

ローマは3日のダービーで4-1と宿敵ラツィオに快勝した。試合後、負傷欠場したヴァンキュールは、インスタグラムでチームメートたちと勝利を祝った写真を公開。すると、コメント欄に「ハハハ、猿」と絵文字つきの投稿が寄せられた。

ヴァンキュールは「今日までイタリア語で『猿』をなんて言うのか知らなかった。ラツィオのこの“サポート”に感謝するね」と皮肉を交えつつ、「#NoToRacism」のハッシュタグをつけて怒りを表した。


この投稿が話題を呼んだことを受け、差別発言をした人物はヴァンキュールに謝罪。選手は「謝罪は受け入れた。でも、二度とするなよ」と、寛容な態度を見せながら反省をうながした。


そして7日、ヴァンキュールはクラブとクラブの慈善団体が主催した子供たち向けの人種差別反対イベントに出席。そこで、差別発言をした少年と出会った。イタリアメディアによると、16歳の少年はナポリから父親とローマに出向き、改めて直接謝罪したという。

ヴァンキュールは改めて少年の謝罪を受け入れ、「シモーネは勇気を出した。賢かった。謝りに来た彼には賛辞を贈りたい」と、差別発言をした少年を称賛した。




シモーネ君はイベントにいた子供たちに、自分と同じ過ちをしてはいけないと伝え、次のように述べている。

「誰であっても、肌の色が侮辱する理由になってはいけない。サッカーでも、日々の生活でも、こういうことがあってはいけない」