3月30日深夜放送、フジテレビ「村上信五とスポーツの神様たち」番組内では、5月のリオデジャネイロ五輪世界最終予選に臨むバレーボール・石川祐希に、五輪金メダリストの柔道・野村忠宏氏がアドバイスを送った。

昨年現役を引退した野村氏は、アトランタ、シドニー、アテネと五輪で3大会連続金メダルを獲得した日本を代表するアスリート。登場するや「ミスターオリンピックの野村と申します」と笑いを誘い、村上から「経験値はとてつもなくある」と紹介されると、「経験もあるし、結果も出している」と目を輝かせた。

そんな野村氏が五輪出場を目指す石川に伝えた心構えは「4年後はないって考えた方がいい」というもの。「来年ケガするかもしれない。2年後に自分よりももっと優れたアスリートが出てくるかもしれない。遅咲きで25歳くらいでガッと伸びる選手がいるかもしれない」と続けると、最初の五輪出場時に大学4年生だったという野村氏は「その時にどれだけの覚悟を持てるか」と激励した。

続いて「オリンピックを楽しむな」と伝えた野村氏。「優勝候補と言われる先輩でも実力を出し切れずに負けた選手もいる。実力を出し切れなかった時にどういう後悔をしているのか。色んな涙を見ている」と言い、「楽しもうと言葉を発して(五輪に)行って、楽しめている選手はそうそういない」とも。

また、バレーボールについては、友人で北京五輪に出場した山本隆弘氏の名を挙げ、「(全日本男子が)16年ぶりに北京五輪に出て全敗。彼らは悔しさしかない。そういう先輩方の悔しさは話を聞いたほうがいいと思う」と進言した。