昨年以上の成績を!翁長の投打にわたる活躍で豊見城がコールド発進!

 豊見城が、エースで4番且つキャプテンをも務める大黒柱の翁長 宏和の活躍でコールド発進。昨年の春も25イニング以上を投げて4位を勝ち取った翁長は、打者20人に対し被安打3。打たせて取る安定感抜群のピッチングを披露。打っては4安打4打点と投打にわたる活躍ぶりを見せた。

 豊見城は2回、ヒットで出塁した翁長を三塁へ進めて7番清水 喜大がライト線を破るタイムリーで先制。3回には一死三塁として、石原 駿介の二塁打と翁長のライトオーバーの三塁打で2点を追加。続く4回にも一死二塁から、平良 成輝がセンター前に運び4点目をボードに刻むなど、ソツのない攻撃を見せた。5回は2つのタイムリーと犠飛、そして6回裏には一死満塁として翁長に2点タイムリーが。とどめは5番平田 怜之輔が、逆らわずにライトへ運びコールド勝ち。昨年の4位を彷彿とさせる素晴らしい戦い振りで快勝し、2回戦へコマを進めた。

 と、翁長の活躍が目立った豊見城であったが、僕の目は1人の野手に釘付けとなっていた。155cmほどの身長だが、副キャプテンを務める嶺井 友貴がその人。通常のセカンドの守備範囲を、遙かに超える動きでヒット性のセンター前を止めたり、サードゴロなどではファーストのかなり後方までカバーに走っているなど、その動物的勘のような動きはまさに"琉球の菊池 涼介"。さらに、3回にチャンスを掴んだ沖縄高専の走者に対し、気付かれずに二塁ベースに入って挟殺プレーを完成させるスーパープレーを魅せてくれた。

 敗れた沖縄高専だったが、如何ともし難い力の差は埋めようが無かった。しかし4回、二死無走者から照屋 寛澄と松田 真一郎に連打が出て、意地を見せた姿勢を忘れず夏にリベンジを果たしてもらいたいと願う。

(文=當山 雅通)