中国メディアの環球網は25日、中国とタイが契約した鉄道建設事業で、タイ政府が中国に投資を増額する方針と伝えた。同記事は「プロジェクトには不確実性があることが明らかになった」と評した。(イメージ写真提供:(C)pixbox/123RF.COM。中国からタイへのディーゼルエレクトリック方式機関車の引き渡し式典、2015年1月13日撮影)

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 中国メディアの環球網は25日、中国とタイが契約した鉄道建設事業で、タイ政府が中国に投資を増額する方針と伝えた。同記事は「プロジェクトには不確実性があることが明らかになった」と評した。

 中国とタイの両政府は2014年12月に、タイ北東部国境のノーンカーイからバンコックを経由し、港湾都市のラヨーンまでの867キロメートルを建設することで合意した。同線は標準軌複線で、中国の鉄道路線と接続されるので、直通国際列車も運行されることになる。これまでは、5月の着工とされていた。

 しかしタイのソムキット・チャトゥシーピタック副首相が、タイ運輸省は中国側に対して、中国側投資の明細を改めて明らかにするよう要求することを決めたと表明。2014年の契約では中国側の出資額が5000億バーツ(約1兆6670億円)だが、ソムキット副首相は「中国には資金力がある。タイ政府は中国が鉄道建設において、列車やオペレーションシステムの分野で、中国に投資を増額してほしいと望んでいる」と述べた。

 同事業において、タイ側は政府予算やタイ国内の金融機関、国外の金融機関からの融資と、さまざまな方法で資金を調達して出資する。中国進出口銀行(中国輸出入銀行)も融資するが「利率はタイ国内の利率を上回らないこと」というタイ側に有利な条件がつけられているという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)pixbox/123RF.COM。中国からタイへのディーゼルエレクトリック方式機関車の引き渡し式典、2015年1月13日撮影)