霞ヶ浦vs下館一

第2シード・霞ヶ浦が公式戦初登場。下館一を下して8強入りも、終盤快音なし。

霞ヶ浦・飯村将太投手

　茨城は夏の覇者が無条件で秋の地区予選免除で県大会出場権を得る。そのため秋季県大会2回戦にして第2シード・霞ヶ浦が、今秋の公式戦で初登場となった。

　霞ヶ浦は公式戦初戦に背番号1の右腕・飯村 将太（2年）を持ってきた。飯村は現段階では最速137キロだが、春には140キロ超えも十分期待できる逸材だ。下館一は背番号6の佐山 樹（1年）が先発を任されたことによって、両先発ともに筑西田宮ボーイズ出身という顔合わせになった。

　1回表、下館一は三者凡退。2番・中村 響基（1年）の打席の際に霞ヶ浦・飯村の球速は2度、137キロを計測する。

　1回裏、霞ヶ浦は先頭の藤枝 樹（2年）が四球、2番・佐野 如一（2年）が内野安打、3番・根本 将汰（2年）がライト前ヒットで無死満塁から、連続押し出しで2点を先制する。

　下館一はここで2番手に背番号10の水越 亮汰（2年）をマウンドへ送る。なおも無死満塁とチャンスは続くが、3つの浅いセンターフライで霞ヶ浦は追加点が奪えない。（下館一0-2霞ヶ浦）

　2回裏、霞ヶ浦は一死から1番・藤枝がショート内野安打で出場し、2番・佐野のライトスリーベースで1点を追加する。なおも一死三塁から、3番・根本 将がスクイズを決めて1点を追加する。二死となり、4番・根本 薫（2年）がライト線スリーベースを放ち再びチャンスを作るが、5番・飯村はショートゴロに倒れる。（下館一0-4霞ヶ浦）

　3回裏、霞ヶ浦は先頭の6番・小川 翔平（2年）がレフト前ヒットと盗塁、犠打で送って一死三塁とする。ここで8番・田中 捷人（1年）のショートゴロの間に三走・小川が生還し1点を追加する。二死となり9番・益子 侑也（1年）がライト線スリーベースでチャンスを作るが、1番・藤枝はセンターフライに倒れる。（下館一0-5霞ヶ浦）

好救援を果たした下館一・篠崎泰彰投手

　4回表、下館一は二死から3番・物井 洋人（1年）がライト前ヒットと盗塁でチャンスを作るが、4番・松谷 拓弥（1年）は見逃し三振に倒れる。

　4回裏、霞ヶ浦は一死から3番・根本 将がレフトへのツーベースヒットで出塁。4番・根本 薫のライト犠牲フライで二死三塁とするが、5番・飯村 将太はレフトフライに倒れ無得点。

　5回表、下館一は先頭の5番・角谷 祐二（1年）が四球で出塁し、犠打と内野ゴロで二死三塁とするが、8番代打・谷畑 雄音（2年）はサードライナーに倒れる。

　5回裏、霞ヶ浦は先頭の6番・小川 翔平がセンター前ヒットで出塁し、犠打と内野ゴロで二死三塁とするが、9番・益子 侑也はセンターフライに倒れる。

　6回裏、下館一は3番手に背番号1の篠崎 泰彰（2年）をマウンドへ送る。見事に攻撃を三者凡退に斬って取る。

　8回表、下館一は二死から8番代打・深谷 周祐（2年）がセンター前ヒットで出塁し、代走に吉田 尚史（2年）が送られるが、続く9番・水越 亮汰はピッチャーゴロに倒れる。霞ヶ浦打線は6回から3イニング連続で下館一・篠崎にパーフェクトに抑えられる。

　9回表、5点を追う下館一は打順良く1番から始まる。しかし三者凡退に終わり、ゲームセット。

　第2シード・霞ヶ浦が下館一を下し準々決勝進出を決めた。霞ヶ浦先発の飯村 将太は、入りの難しい公式戦初戦にも関わらず、エースとしての期待に応える好投で、3安打完封勝利を収めた。しかし、打線は中盤以降ちぐはぐな攻めとなり、畳み掛けることができず、次戦以降に課題を残す内容だった。

　下館一は3番手に登板したエース右腕・篠崎 泰彰の分厚い体躯から放たれる最速131キロのストレートには威力があり、6回から9人をパーフェクトに抑える活躍を見せた。

　霞ヶ浦は次戦、藤代と対戦する。

（文＝伊達 康）