山北vs松陽
神奈川県西部の足柄上郡山北町もある山北。もう少し西にいけば静岡県の御殿場が見えるほどで、横浜市内からかなり離れた場所にある。そんな山北ナインだが、パワフルな野球を展開しており、この地域の中学生たちにとっては憧れになるような戦いぶりであった。
2回裏、山北は二死三塁から7番内田萩(3年)の適時打で1点を先制すると、3回裏、敵失とバッテリーミス、無死満塁から山崎颯太(3年)の犠飛、8番伊藤大悟(3年)の犠飛、二死二、三塁から9番伊藤楓人(3年)の内野安打、1番野地啓悟(3年)の適時打で計7点を追加し、8対0と大きく差を広げる。ここで松陽は痛いミスが出てしまったが、山北がそれを逃さず、攻撃した形だ。
このまま試合は進行していき、6回表、神奈川松陽が反撃開始。4番岡村拓実(3年)の右中間を破る二塁打と5番竹内は敵失を誘い、岡村が生還し、8対1に。二死一、二塁となって9番丸山も外野手の落球により1点を返し、8対2。山北、勝ちを意識しすぎたのか、失策2つとらしくないプレーが続いた。
さらに7回表、松陽は二死から5番竹之内栄至(3年)が右中間を破る三塁打を放ち、そして6番目次優太(3年)の適時二塁打で8対3とする。
点差を広げたい山北は7回裏、一死一、二塁から1番野地の内野ゴロが敵失となり、その間に二塁走者が生還。これで9対3とすると、パスボールで一死二、三塁。2番富田大輔(3年)が中前適時打でサヨナラ。この試合、富田は守備のミスがあったが、それを取り返す一打だったといえるだろう。
後半、守備に乱れがあったが、長打力のある4番杉山武(3年)を軸とした打線は強力であった。松陽も8安打を放ったように打力は中々のものがあったが、序盤の守備のミスが痛かった。
(文=河嶋 宗一)
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