投打かみあう日向学院。大エース井上は、力まず力投!

身長184cm体重80kgの大エース井上(日向学院)

 試合は初回から動いた。日向学院1番岩見が内野安打で出塁すると、2番大神が三遊間を抜く安打で続く。3番中村は犠打を決めて、一死二三塁から4番安在が左前適時打で先制。さらに、二死一三塁になってから6番児玉が右中間越適時三塁打を放ち、日向学院が3点をリードする。

 日向学院は、3回に5番エース井上の中前適時打、5回に4番安在の左越適時三塁打、6回に9番鈴木の右越適時三塁打で点を重ね、宮崎第一の追い上げから逃げきった。

 投げては、身長184cm体重80kgの大エース井上が、宮崎第一打線を巧みにかわす力投。県内投手のなかでトップクラスの体型を誇る井上は、一見、球速140キロ以上をビシバシ投げられるだけの風貌ではあるが、実際に投げ込まれるボールは、直球で球速120〜130キロ(球場表示)前後。

「2年までは力で押していましたが、3年になってからは、力まずに変化球を有効に使い、低めを意識して打ちとること、内野のリズムをよくすることを考えて投げるように変えました」と、井上が言うように、リラックスしたフォームから重みのある直球と、低球速に加えてフォークのような落差があるチェンジアップが冴えわたった。

(写真・文=三角 竜之)