【ファンキー通信】秋葉原はなぜ流行の最先端スポットになったか?
秋葉原と言えば、今でこそ『萌え』の街として有名だが、メイド喫茶ができる前はゲーム、それにマンガも含めて『ソフト産業』の街だった。(もちろん、今でもそういう街であるが)。そしてさらにさかのぼれば、高度経済成長期には『家電』の街としてのイメージが強かった。
高度経済成長期の家電、そして現代の萌え、アニメ。これはその時代において日本が世界に誇る文化、産業と言えるが、面白いのは、これらが秋葉原の街を媒介として発展を重ねてきたところである。
なぜ秋葉原は時代を先取りする街になったのか? 中沢新一さんの著書『アースダイバー』等を参考にその歴史をふりかってみることにした。
1890年、その火除け地の跡地に鉄道線秋葉原駅が開業。その後東北本線(山手線)、総武線(中央線)が交差する乗り換え駅となり、交通の要所となった。このあたりで第2次世界大戦が起こり、戦後のどさくさの中で秋葉原は闇市として発展し、ラジオ、無線のお店で溢れるようになった。ここで電化製品の街としての下地を作った秋葉原はその後、60年代以降は電気街として目覚しい発展を遂げ、80年代はファミコンの普及を境に電脳タウンとしてのイメージを決定的にし、90年代以降のオタク文化につながっていく。
『秋葉原という地名は明治初期に火除け地(大火災の際火を食い止める目的で作られる土地)が作られ、火防の神様、秋葉権現が祭られたことに由来する。秋葉権現は火を操る超能力を持っていると言い伝えられた。火は古来から重要な魔力があると言い伝えられ、それを操られる能力を持った神様が支配する秋葉原の街には、どこか革新的でラジカルな時代を先行するようなものが流行するようになったのではないか。』と中沢さんは著書で結論づけている。
だからこそ最先端の街として、今も昔も君臨しているのかもしれない。(梅田カズヒコ/verb)
■関連リンク
『アースダイバー』 - 文中で紹介した書籍
高度経済成長期の家電、そして現代の萌え、アニメ。これはその時代において日本が世界に誇る文化、産業と言えるが、面白いのは、これらが秋葉原の街を媒介として発展を重ねてきたところである。
1890年、その火除け地の跡地に鉄道線秋葉原駅が開業。その後東北本線(山手線)、総武線(中央線)が交差する乗り換え駅となり、交通の要所となった。このあたりで第2次世界大戦が起こり、戦後のどさくさの中で秋葉原は闇市として発展し、ラジオ、無線のお店で溢れるようになった。ここで電化製品の街としての下地を作った秋葉原はその後、60年代以降は電気街として目覚しい発展を遂げ、80年代はファミコンの普及を境に電脳タウンとしてのイメージを決定的にし、90年代以降のオタク文化につながっていく。
『秋葉原という地名は明治初期に火除け地(大火災の際火を食い止める目的で作られる土地)が作られ、火防の神様、秋葉権現が祭られたことに由来する。秋葉権現は火を操る超能力を持っていると言い伝えられた。火は古来から重要な魔力があると言い伝えられ、それを操られる能力を持った神様が支配する秋葉原の街には、どこか革新的でラジカルな時代を先行するようなものが流行するようになったのではないか。』と中沢さんは著書で結論づけている。
だからこそ最先端の街として、今も昔も君臨しているのかもしれない。(梅田カズヒコ/verb)
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『アースダイバー』 - 文中で紹介した書籍