荒川に架けられた仮設の橋。小泉首相もここを通って会場入りした。(撮影:佐藤学)

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「防災の日」の1日、全国各地で防災訓練が行われ、37都道府県で約80万人が参加した。

 このうち、東京都・足立区合同総合防災訓練には、都内では過去最大規模の2万6000人が参加。東京湾北部直下を震源とする強い地震が発生し、東京都区部東部を中心に広範囲にわたって震度6弱を記録したとの想定で実施された。今回は在日米軍が初めて参加し、帰宅困難者を横須賀基地所属の艦船で移送する訓練が行われた。

 メーン会場となった足立区では、橋が落ちた場合を想定して自衛隊が仮設の橋に敷設する訓練を実施。また、車に閉じ込められた人の救出訓練や、大相撲「玉の井部屋」の力士たちによる炊き出しが行われた。がれきの下からの救助では、ソウル特別市のレスキュー隊が海外支援隊として初めて参加し、東京消防庁と連携しててきぱきとした動きを見せた。

 会場には、政府調査団として小泉純一郎首相も来場。仮設の橋を渡って会場入りし、出迎えた石原慎太郎都知事らとともに、訓練を視察した。訓練の講評では、小泉首相は「備えあれば憂いなし。この気持ちがいつも我々ひとりひとりに必要だと思う」といつも通りの高いトーンで話すと、石原都知事は「今回は米海軍の艦船も出動してくれたし、またうれしいことに、隣の韓国からエキスパートが参加してくれた。本当にありがとう。カムサハムニダ」と韓国側への気遣いをのぞかせた。【了】

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