オレ、将来は絶対にバンドで成功するから! なんていいながら、かれこれ何年も定職についていない人、いますよね? 別に否定するワケじゃないんですが、俗にいうこの“夢追いフリーター”、どうやら女性よりも男性のほうが多いみたいなんです。

 明治安田生活福祉研究所が20〜30代の(※)フリーターを対象に行った「若年層の就労に関する意識調査」によると、フリーターになった理由を「夢を実現するため」と回答した男性は全体の17.8%。女性の10%に比べ、約2倍の多さになったのだとか。

 「最も多い回答は男女ともに『自分に合う仕事をみつけるため』でしたが、2位以下の回答では、男性は『夢の実現』、女性は『自分の病気・ケガ』を理由に挙げる傾向がありました。年が若いほど“夢追いフリーター”の割合は高く、20歳代前半層の男性フリーターでは、4人に1人がこのタイプになります」(明治安田生活福祉研究所 奥野哲さん)

 夢追いフリーターが追いかける「夢」は、「芸能・芸術関係」が3分の1を超えトップ。いつかはBIGになってやる! と、一生夢を追い続けるのか・・・と思いきや、そういうワケでもないよう。

 「いつまでも夢を追いかけているワケにはいかないということでしょうか、30代後半層では、夢を諦めて他の仕事に就く人が増えるようです。しかしながら、この層では“夢追いフリーター”が減少する一方、病気やケガ、失業など、やむを得ない理由で新たにフリーターになる人が増えるのも事実です」(同)

 ん〜、フリーター事情にもいろいろあるんですね。ちなみに、そんなフリーターが増える原因を、フリーター自身は、「正社員雇用が少ない」など、「外部環境」と考える傾向があるそう。甘えがあるのか、夢と現実の境界線が引けないのか・・・。

 「男に二言はありません。諦めるとか、妥協するとか、そんなネガティブ精神かっこ悪いじゃないですか。アメリカンドリームじゃないですけど、男は夢を見る生き物。男のロマンってやつですよ!」(ミュージシャン 26歳 男性)

 いや〜、「信じる者は救われる」世の中であるといいんですけどね・・・。よく女性のほうが「夢見がち」なんて言われていますが、男性には、夢の世界に生きる「永遠の少年」が多いってコトでしょうか?(清川睦子/verb)

※同調査におけるフリーターは、就労形態による定義ではなく、「派遣・契約社員」、「パート・アルバイト」、「無職・求職中」の単身者のうち、自らをフリーターと認識する人としている。

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明治安田生活福祉研究所 - 文中で紹介した調査を行った明治安田生活福祉研究所のWebサイト