20日に始まった「shipra展〜水辺のひつじ〜」(撮影:佐谷恭)

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服と小物とひつじの作品展「shipra(シプラ)展〜水辺のひつじ〜」が20日、東京都中央区のギャラリー「artist In(アーティストイン)」で始まった。25日まで。

 同展は、ひつじとの出会いをきっかけに、服や雑貨を作り始めた桜井敦子さん(31)の3回目の個展。桜井さんは「自分には合わないと思って」、アパレル関係の仕事を退職し、2000年春に長野県飯田市の農業体験プログラム「ワーキングホリデー飯田」に参加した。ひつじ牧場の体験をしているとき、食用ひつじの毛が捨てられることを知って「もったいない」と感じ、もらって紡ぎ始めたところ、創作意欲が湧き上がったという。

 ひつじからインスピレーションを受けた桜井さんは、ひつじについて「人間に近い感じ」と話す。ひつじとの生活を通して、集団でないと生きられず、それぞれが個性を持つ存在であることに気づき、愛着を持つようになった。ひつじの毛を使って小物を作るだけでなく、ひつじにもらった創作意欲で、思い思いに作品を作ってきた。

 ブランド名の“shipra”は、ひつじ“sheep”と、桜井さんのアーティスト名“sakura”から作った造語で、「ひつじから服を作る」のではなく「ひつじと服を作る」という意味を持っているという。

 展示会場には、さくらなどの草木で染めた一点ものの服や、毛糸で編んだマフラーなどが並べられている。また、カラフルに染められた羊毛を選べば、その場でひつじの置物を作ってくれるという。

 入場無料。開場時間は、午前11時半から午後7時。最終日は、午後5時まで。【了】

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ワーキングホリデー飯田(長野県飯田市)