13日、「国際交通セキュリティ大臣会合」の記者会見を終え、北側一雄国土交通相(中央)は各国首脳と握手(撮影:佐谷恭)

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世界14カ国の運輸・交通担当大臣や国際機関の代表が参集し、船舶、航空機、鉄道など公共交通機関のテロ対策を議論する「国際交通セキュリティ大臣会合」が13日、東京都港区の東京プリンスホテル・パークタワーを会場で閉幕した。

 記者会見で共同宣言などについて報告した北側一雄国土交通相は「この会合を大きなステップとして、今後一層協力していきたい。問題意識を共有し、積極的に行動をともにする意欲のある国が、この取り組みに参加することを強く希望する」と話した。

 共同宣言の骨子は、◆グローバル化した経済・社会の基盤である交通機関へのテロを防ぐためにあらゆる措置を実施◆テロに対して脆弱(ぜいじゃく)な領域に効果的で予防的な保安措置を最優先で実施◆テロ対策が不十分な国のキャパシティ・ビルディング(テロ対処能力の向上)に留意◆セキュリティーの強化と円滑な交通の確保の両立◆すべての国が行動に参加することを期待―など。

 宣言の実行における各国の予算などについて問われ、北側大臣は「それぞれの国が決めること。途上国への支援を主要国がすべきという認識はあり、まずは人材育成や情報共有に取り組みたい」と語った。また、国内の交通機関のセキュリティー対策費用について「現在、それぞれの事業者が負担しているが、テロ対策は全国民の利益に関わる問題で公益性も高いので、今後は民間が負担しているコストになんらかの公的支援をする必要について勉強していく必要がある」と述べた。

 同会合には、英米露やEC(欧州委員会)など14カ国と4つの国際機関から約170人、日本から約50人の、計約220人が参加した。共同宣言などについては、G8サミット(主要国首脳会議)でも報告される。【了】

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