ももいろクローバーZに“パクリ疑惑”が浮上している。大手掲示板に寄せられた読者の投稿によれば、最新アルバム「5TH DIMENSION」(4月10日発売)のジャケット写真に使われたももクロのコスチュームが、昨年発表された海外ブランドの作品に似ているという。

 この海外ブランドは「IIMUAHII Couture」という名前で、問題の作品もピンク色の上下ウエアに、スタッズの付いたマスクを使用。この作品は2012年6月にフェイスブック上でも発表されている。

 疑惑の矢面に立たされているのは、ジャケット写真のビューティーディレクションを担当したデザイナーだ。同デザイナーは、28日付のブログで「ぼくがこの作品に声をかけていただいた段階で、すでに『形態の変化』『淡いピンク』『スタッズの使用』『マスク』というコンセプトは決められており、また3種類の衣装づくりも進んでおりました。その過程でマスクの形状はどのようなものが良いかの相談を受けたという具合です」。

 「そこでダリの『ナルシスの変貌』の絵の卵のような形の頭部、あるいはロバート・メープルソープの写真にあるような拘束的な印象をイメージして、ラフスケッチを描いたところ、運営サイドにも気に入っていただき、さながら『ドリアン』のようなデザインが生まれたという流れでした」と経緯を説明し、関係性がなかったと否定した。

 一方、ミュージックビデオの監督は、あるメディアのインタビューで「『サラバ、愛しき悲しみたちよ』の時に、衣裳、人物ディレクションを、この自分のチームでやらせていただいたんです。その時のスタイリストを気に入ってもらって、今回のアルバム『5TH DIMENSION』の衣裳コンセプト作りの段階で彼女を呼んでいただいたんです。彼女は本当に志の高いクリエイターなんですよ。流れとしては、後に、僕がこのアルバムの中から2曲のMVを撮るという話が立ち上がったんです。ですので、MVをディレクションすることになった時には、既にこの衣裳の構想がほとんど決まっていたんです」と、昨年11月に発売された「サラバ、愛しき悲しみたちよ」の段階から構想が練られていたことを語っている。

 更に同監督は「(衣裳が表現するテーマは)“進化”です。紅白出場という一つの区切りを経て、そこから新しいももクロとして次の段階へ。飛躍への決意表明です」とその想いを述べている。

 今回の疑惑について大手掲示板には、多くのユーザーのコメントが掲載されており、「なんとなく似てる程度ならいいがモロパクリはダメだろ」「これはひどい」「それにしてもここまでだと苦しいな」といった批判が多い。なかには「作品がオマージュなら致し方ない」という擁護する声もあった。

 結局のところ現在、双方ともに明確なコメントが発表されていないため“パクリ”とは断定できない状況であり、関連性も不確か。「真相はいかに」といったところだ。(編集担当:武田雄樹)