11日に開催されたロンドン五輪男子サッカーの3位決定戦の試合後に「竹島(韓国名:独島)はわれわれの領土」と韓国語で書かれた紙を掲げた韓国代表MFの朴鍾佑(パク・ジョンウ)に対し、不利益を与えないようにとの声が韓国内で相次いでいる。韓国の複数のメディアが報じた。

 韓国メディアは、「チェ・グァンシク長官、パク・ジョンウに不利益がないようにする」「兵務庁、パク・ジョンウのメダルがはく奪されても兵役恩恵が可能」「パク・ジョンウの特別法を作ろう」などと題し、パク・ジョンウが銅メダルをはく奪された場合でも、兵役恩恵を与えるなど、不利益がないようにとの意見が出ていると伝えた。

 チェ・グァンシク文化体育観光部長官は13日、テレビ番組でパク・ジョンウの竹島パフォーマンス論議について、「政治的な意図とは全く関係がないと考えている。大韓体育会や大韓サッカー協会もこの点を積極的に解明し、国内法を通じて合理的な解決を図る」と話した。「兵役や報奨金の支給は、IOCのメダル授与決定とは関係がない国内法に関連した問題」だとし、関係機関と協議してパク・ジョンウに不利益がないようにすると述べたという。

 また、与党セヌリ党のファン・ウヨ代表は13日、国会で開かれた最高委員会議で「パク選手が観衆から受け取った“独島(ドクト)は私たちの土地”と書かれた紙を掲示した論議がある。このような文面は、韓国の若者たちの服にもプリントされており、歌も歌う。これは意図的行為でなく、偶発的行動だ」と述べた。

 さらに「IOCがこれを政治的行為と見ることは、政治的中立を守らなければならないIOCが、日本の主張に同調するかのように誤解を受ける。大韓体育会は、パク選手に不利益が行かないような結果を引き出すように願う」と語った。

 同党のチョン・ウテク最高委員も「私たちの土地を私たちのものだと話すことが、なぜ政治活動になるのか分からない。IOCがメダルを奪うならば、国家的としても対応が必要であり、大韓体育会は政治的行為ではなかったことを積極的にアピールしなければならない」と発言した。

 韓国の兵務庁関係者は、パク・ジョンウの銅メダルはく奪が決定した場合でも、五輪サッカーチームの3位入賞は有効であり、政府は兵役恩恵を与える方向で検討していると述べたという。最終的な決定は、IOCの審議結果の発表後に下される予定で、スポーツ外交を通じて、パク・ジョンウに銅メダルが授与されることを希望すると話した。(編集担当:李信恵・山口幸治)