環球時報は3日、古い中国の貨幣にハングルが3000年前から使われていたことを示す証拠を韓国の学者が発見したとする韓国メディアの報道を伝えた。中国国際放送局など多くの中国メディアも同話題を放送した。環球時報のウェブサイト「環球網」では、「又来了(また来た)」など、韓国人を批判するコメントが集まりつつある。

 韓国の周易研究専門家、イ・チャング博士は新著の中で、今から3600年前の遼西地域に建てられた孤竹国で鋳造されたとする貨幣「尖首刀」に、2つのハングルと思しき文字が刻まれているなどと発表した。

 遼西は中国東北地方の遼河以西地域を指す歴史的地名。現在の遼寧省西部地域、錦州、朝陽、阜新一帯が含まれる。韓国人研究者が「もともとは韓国の一部だった」と表明し、中国人研究者との論争になる場合がある地域だ。

 イ・チャング博士が注目した古銭は、中国では「中国古代の貨幣」として扱われており、同博士も中国で出版された「中国銭幣大辞典:先秦篇」に収録されていた貨幣の拓本写真などを参考にした。

 イ・チャング博士は、貨幣が中族された孤竹国は「もともとは朝鮮半島の住人だった。高麗の史書である「三国遺事」も、高句麗は孤竹国の伝統を引き継いだと記載している」と指摘した。

 イ・チャング博士が注目した貨幣は、古代中国でも使われていた「刀銭(刀の形をした銭)」だが、同博士は刃の中央部分にある「匚」の形をした図形などを「漢字でないとすればハングル文字」、「少なくとも3000年前には、孤竹国一帯でハングル文字が使用されていた」と主張した。

 環球網には、イ・チャング博士の主張を批判するコメントが集まりつつある。「また来た」、「哀れなる自尊心」、「韓国人はいつも中国の歴史と文化を自分たちのものだと変える。嘲笑もの」などの嫌悪感を示す意見がほとんどだ。

 ハングルについては「漢字から脱却するために抜け出した『ぬえ』のような記号。韓国の人造美女と同じ」などの批判もある。中国でも韓国で美容整形が盛んであることはよく知られており、「干からびた歴史の豊胸術」などと皮肉る書き込みもある。

 歴代朝鮮が中国の朝貢国であったことから、イ・チャング博士の発表について「朝鮮半島が中国に属していたという証拠ではないか?」、「研究すれば研究するほど、韓国人は実際には中国人、中国人の分枝と判明することになる」などと主張する書き込みも多い。(編集担当:如月隼人)