韓国の大手ポータルサイト「ネイバー」の掲示板上で、終戦記念日の8月15日に日本へのサイバー攻撃をすることを呼びかける告知があったことが4日までに分かった。

 同サイトが運営する掲示板では、「ネットテロ対応連合」と題されたスレッドが立ち「8月15日光復節午後1時集結せよ!」「度を越した日本ネットユーザーたちのネット暴力を、このまま見過ごすことはできない」との告知が掲載された。8月15日は、韓国では光復節という祝日で、日本の植民地支配から解放されたことを祝う日。

 韓国メディアは、俳優の高岡蒼甫さん(29)の騒動を発端に、日韓でさまざまな問題が発生したが、そのたびに日本のネットユーザーたちは韓国を挑発しており、度が過ぎた挑発に韓国側も怒りをあらわにしたと伝えた。

 7月末には、TBSのバラエティ番組での女性異種格闘技のイム・スジョン選手が日本の男性コメディアン3人に一方的に殴られた場面が韓国内で報じられ、物議をかもした。

 また、今月1日には自民党議員3人が鬱陵島(ウルルンド)の訪問を強行して金浦(キンポ)空港に到着したが、その際にも日本のネットユーザーは韓国を卑下(ひげ)する発言を行った。

 「ネットテロ対応連合」は、1次目標としてTBSのホームページのサーバーダウンを挙げた。また、もし日本最大の掲示板サイト「2ちゃんねる」ユーザーからの報復がある場合は、2ちゃんねるのサーバーダウンも視野に入れるとしている。攻撃ツールは、当日に配布される計画とされている。

 多くのインターネットユーザーからは、この抗議行動に参加するとの声も上がっているが、一方では、「時代錯誤であり、いまだにこのような方法で報復することに疑問がある」として、これらの行動を批判する意見も見られた。

 日韓のサイバー戦争は2007年、日本のネットユーザーが2ちゃんねるで、イラクで殺害された故キム・ソンイルさんを揶揄(やゆ)した書き込みを行ったことが発端とされており、同年8月15日の光復節に、韓国のネットユーザーは2ちゃんねるを攻撃した。これ以降、日韓に関する記念日のたびに、サイバー戦争が発生している。

 2010年にはバンクーバーオリンピックの閉会式と韓国の「3・1独立運動」の記念日が重なった3月1日、F5キーを連続的に押す方法で、韓国のインターネットユーザーたちが2ちゃんねるのサーバーを午後からダウンさせた。この時には、2ちゃんねるのサーバーが米サンフランシスコにあるIT企業、PIE社に設置されていたため、米FBIやサンフランシスコ市警が捜査に乗り出す騒動となった。(編集担当:李信恵・山口幸治)