「KHR-3HV」を手に持つ、荒井店長

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二足歩行ロボットは、世界の中でも日本がもっとも進んでいるといわれている。そもそも日本は、コミックやアニメなどでよくロボットが登場するほど、ロボット好きな人が多いのかもしれない。

2009年5月、秋葉原に突如として出現したロボット専門ショップ「Robot Shop テクノロジア」を率いる荒井貞博店長も、そんなロボット好きのひとりだ。

荒井店長は、ロボット業界の中では知る人ぞ知る重鎮のひとり。二足歩行ロボットの設計にもアドバイスを与えるほどの存在だ。そんな荒井店長に話題のロボットを紹介してもらおうというわけだ。

第1回目に登場するロボットは、発売前からロボットファンの間でも話題となっていた最新鋭ロボット「KHR-3HV」だ。

■スマートになった二足歩行ロボット「KHR-3HV」
KHR-3HVは、近藤科学が販売する競技向けの二足歩行ロボットだ。従来のKHR-2HVに比べて高さを抑えた新開発のサーボモーターKRS-2552HVによりスマートな外観を実現。外装の自由度が飛躍的にアップしたことによって、より自由な外装デザインを行うことが可能となった。
正面から見た「KHR-3HV」左側面から見た「KHR-3HV」

さらにサーボとコントロールボードの通信方式を従来のPWM 方式からシリアル通信方式専用としたことにより、スッキリとした配線が可能になった。



■ダミーパーツは荒井店長のアイデア
KHR-3HVの特徴のひとつが全身5箇所のフレームの接続に使用しているダミーパーツ(ダミーサーボ)だ。ダミーパーツは文字通りにダミーのパーツであり、別売のサーボモーターと交換することによって、ロボット本体のサイズを変更せずに動軸を増設できるのだ。
「KHR-3HV」の間接に仕込まれた、ダミーサーボ

そんなダミーパーツは、荒井店長のアイデアであることが判明。いったいどういう理由でKHR-3HVに組み込まれたのかをうかがってみると、

「従来のロボットは、機能拡張すると当然の事ながら、各サーボ位置やバランスが変わってしまい、オリジナルのモーションデータが使えなくなってしまうため、自分自身で作成する必要がありました。とくに歩行系モーションデータは難易度は高く、慣れた方でも時間が掛かっていました。

それならば、初めから拡張する可能性の高い部分にダミーサーボを入れて、簡単に交換できるメリットとモーションデータも重さのバランス調整等の調整で済むだろうという思いで、新製品の企画要望としてお願いした内容が実現されたのが、今回の「KHR-3HV」なんです。」と、ダミーパーツを提案した理由を語ってくれた。

テクノロジア価格 \119,700.-
KHR-3HV
KHR-3HV特集ページ

テクノロジア
ツクモロボット王国の店長を務めた荒井貞博店長が独立して開店する。

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