開幕戦で開催国オーストリアから金星を挙げたクロアチア。イングランド代表にとっては、EURO予選で敗れた相手であり、2010年南アフリカW杯予選でも同組に入った、嫌な相手。それだけにイングランド代表のスタッフは熱心にスカウティング活動を行なっているが、国民の大半はこのEUROに無関心を装っているようだ。

 「まったく興味ないね。英国4協会(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)はおろか、隣国アイルランドまで不出場のこの大会は、わが国のフットボールファンにとっては、極東アジアのハンドボール選手権や、オセアニアのラグビーみたいなもの」(マーティン・ヘイルズさん、男性、49歳銀行員/ロンドン)

 「リバプールにはスペイン代表選手がたくさんいるから、興味を持ってみているけど、他のチームはあまり興味が持てないね」(フランシス・ジョーンズさん、男性、28歳パブ経営/リバプール)

 もっとも、大会を取材する英国人ジャーナリストの数は相当なもの。サッカーの母国イングランドの取材陣は、大会から蚊帳の外に置かれても、熱心に試合をフォローし続けている。