優勝請負人として3シーズン無冠のレアル・マドリーの監督に就任したファビオ・カペッロ監督だが、チームは危機に直面し、その雲行きも怪しい状況。今シーズンも無冠で終わる可能性もあり得る。13日付けのスペインスポーツ紙‘マルカ’では「全てが失敗に終わったら、モウリーニョ監督で」が紙面トップを飾り、今シーズンの結果次第では、レアル・マドリーはカペッロ監督のサイクルに早くも見切りをつけ、チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督の招聘を検討している、と同紙で報じられている。

 レアル・マドリーの次期監督候補と目されるモウリーニョ監督だが、今シーズン、プレミアリーグでは首位マンチェスター・ユナイテッドと勝ち点6差で2位に甘んじており、3連覇にも危険信号が灯っている上、補強を巡ってはオーナーのロマン・アブラモビッチ氏ら首脳陣との対立も囁かれ、今シーズン限りでチェルシーを退団するのでは、という噂も浮上している。モウリーニョ監督はこの噂を否定も肯定もしていないが・・・。

 そのモウリーニョ監督は、問題山積みのレアル・マドリーから目を離さず、チェックしているようだ。そして、カペッロ監督の運命が決まる一戦とも言われるサンティアゴ・ベルナベウでのレアル・マドリー対サラゴサ戦(14日)もしっかり見るという。

 もっとも、モウリーニョ監督自身スペインで報じられているレアル・マドリーの監督就任説についてはかなり驚いているようだが、それでも本人にレアル・マドリーの監督になる気持ちもあるのか、日々の様子を知るために‘マルカ’紙を送るよう要請している。

 逆風が吹く中、カペッロ監督、モウリーニョ監督ともにそれぞれのクラブで続投となるのかは今シーズンの結果次第と言えるだろう。いずれにしてもその動きに注目が集まるのは確かだ。

(スペイン通信)