【ファンキー通信】小学校で男子トイレの個室化が進むワケ

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 学校でウンコすること。これは下ネタにすこぶる敏感な小学生にとって、かなり重くのしかかってくる問題だ。女子はすべて個室で用を足すのでさほど重要視されないが、男子は・・・「あいつ、ウンコしてんじゃね〜か??」などと騒がれて、教室に戻れば「皆さ〜ん、●●はさっきウンコしてたからエンガチョしてくださ〜い!」なんていう感じにからかわれたりする。

 今の小学生が「エンガチョカギ閉めた!」なんて言うのか否かはおいといて、アンケート結果によると、男子小学生の約4割が「学校ではうんちしない」と答えているそう(02年TOTO調べ)。最近の子供はおそらく我々の時代よりもデリケートだと思われるので、こんな結果になるのも当然かもしれない。

 そんな男子小学生の意見を汲み取って、香川県高松市の新設統合校では、男子トイレ全てを個室に変更することを検討しているのだとか。あの小便器さえ無くなれば、ウンコしようがしまいが人様にとやかく言われることないもんね? このように、ナイーヴな男子小学生諸君のためにトイレを個室化する動きって高まってるのだろうか?

 「日本で初めて男子トイレの個室化を図ったのは、神奈川県茅ヶ崎市立松林小学校です。あとは山梨学院大学付属小学校。私どもで確認しているのは、この2校です。全国的に個室化の傾向があるというわけではありません」(学校のトイレ研究会)

 そうですよね、さすがに「だって学校でウンコするの恥ずかしい!」という男子の意見だけでトイレを改築できるほど、予算がたくさんあるわけじゃないだろうし。しかし、現在全国約2万4000校ある小学校のうちの3分の2ほどの学校のトイレは、かなり老朽化が進んでいるそう。小学校は緊急時の避難場所になることも多いので、完全個室化とまではいかなくても、トイレは万全な状態に整えておいた方がいいですよね。

 「そうなんです。学校のトイレ問題は、けっこう深刻なんですよ。古くなったトイレは改修するしかありません。トイレの老朽化が進むことによって『汚い』『臭い』『暗い』『壊れている』『こわい』という“5K”が蔓延して、さらに子供たちが行きづらい場所にもなります。でも、いざトイレを全て改修して建て直すとなると700万〜800万円ほどかかってしまいます。多い場合だと1000万円以上はかかるんですよね」(同)

 なるほど、けっこう金がかかるのね。でも一部では、ウォシュレット付の公立小学校も増えてきているのだとか。しかも都内の小学校では「子供の手じゃ掃除が行き届かない」ということで、業者が入ってトイレ清掃をしてくれるんだって。うらやましい・・・個室化よりも、掃除してくれるほうが嬉しいかも!?(遠藤麻衣/verb)