誰でも簡単に自分の「ホームページ」(ウェブサイト)を作成できるサービスとして展開されてきた「Yahoo!ジオシティーズ」が2019年3月末をもってサービス終了となることが発表されました。すでに海外のGeoCitiesは2009年にサービスを終えており、残ったジオシティーズは日本のものだけとなっています。

サービス終了のお知らせ - Yahoo!ジオシティーズ

https://info-geocities.yahoo.co.jp/close/index.html



「GeoCities」は1994年にアメリカで生まれたサービス。無料でホームページを作れるサービスは他にもありましたが、当初はURLのドメイン以下が「/ストリート名/番地/」という構成で、仮想都市になっているかのような形を採っていました。

日本法人は1997年に設立。2000年から「Yahoo!ジオシティーズ」としての運営になり、URL構成も他のサービスと同様、アカウント名が使われるようになりました。

しかし、2009年に海外のGeoCitiesがサービスを終了。

無料HPスペースで有名な「Yahoo!Geocities」の本家が閉鎖、そして失われたものたちとは - GIGAZINE



以後、日本でのみ展開が続けられてきましたが、採算面やサービス維持のための技術的課題などの総合的判断により、これ以上の継続が難しいということで、2019年3月末でのサービス終了が決定しました。

ジオシティーズ上には今も多くのサイトが残っていて、「黒歴史だから消えて欲しい」という声がある一方で、どこかにその情報を必要とする人もいるということで、Yahoo!ジオシティーズでは「できるだけ残す方針」で続けてきたとのこと。この考え方は、今回のサービス終了発表にあたっても貫かれており、1つでも多くのサイトが別サービスに引っ越して続けられるようにと案内が行われています。

移転先候補として挙げられているのは「さくらのレンタルサーバ」「ロリポップ!」「エックスサーバー」「XREA」「忍者ホームページ」「スターサーバー」で、乗り換えキャンペーンを実施しているところもあります。

なお、詳細なスケジュールとしては、新規開設・有料プランの購入や変更は2019年1月10日で終了。そして2019年3月31日をもってページの表示、管理画面の利用、FTPでのアップロードが不可能になり、転送設定の申し込みができるのもここまでとなります。転送は2019年9月30日で停止。以後も、FTPでのデータダウンロードと削除のみは可能ですが、2020年3月31日をもって完全削除が行われるとのこと。

ページをインターネット上に残したいと思っている人、あるいはデータだけでも手元に残しておきたいという人は、忘れないうちに作業を行ってください。

ちなみに、ニュースリリースの下部にある謎のアイコンをクリックすると、ページのデザインが「往年の自作ホームページ」感漂うものになり、身に覚えのある人はダメージを受けるかもしれません。