「カネや手間のかかるコント企画が多く、費用対効果が悪すぎた。視聴率20%台から一桁に落ちて、制作費を約半額にカットしたが、それでも最後は一本各3000万と1500万円だった」(フジテレビ関係者)

 今春、フジテレビの長寿番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』と『めちゃ×2イケてるッ!』が相次いで消えた。

 本誌は人気バラエティ番組の最新の制作費を独占入手!

 お次は制作費。ウッチャンナンチャンの内村光良(53)と出川哲朗(54)が出演する『世界の果てまでイッテQ!』(日テレ系)が今、最も制作費の高いバラエティ番組だ。 

「視聴率20%前後のドル箱。プライム枠(午後7時〜11時)でも2000万円超は珍しい緊縮予算のご時世に、破格の3000万円。とはいえベッキー降板後は出演者にはお金をかけず、ガンバレルーヤなど、内村の最近のお気に入り芸人が登場」(日テレ関係者)  

 同じく日テレの『踊る!さんま御殿!!』の制作費は1000万円。

「1日2本撮りにして、スタジオセットの積み込みとバラシの経費を浮かせている。再現VTRには専門の役者を使う。ギャラはコンビニのバイト日給以下だ」(同前)

『しゃべくり007』(日テレ系)も1000万円。番宣絡みの芸能人が格安でゲスト出演する。 

「『行列のできる法律相談所』(日テレ系)の弁護士軍団のギャラは一人10万〜20万円。広告枠が軒並み埋まる日テレの一人勝ち状態で、出稿希望のスポンサーの “行列” ができている」(芸能プロ関係者)

 同じく元気なのがテレ東だ。素人を巻き込んだ低コスト番組作りは “お家芸”。 

「『YOUは何しに日本へ?』と『家、ついて行ってイイですか?』は200万〜300万円。ディレクターとハンディカメラ1台でほぼ成立する。
 空港や駅でアポなし取材するデ ィレクターは日当1万円+歩合という薄給だ」(テレ東関係者)

『モヤモヤさまぁ〜ず2』などの散歩番組も重宝されている。

「散歩番組はスタジオセットが不要で、ロケは1日足らず。200万〜300万円の低予算で制作できる」(制作会社関係者)

 テレ東唯一の例外が『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』で1000万円。

「水を抜く業者代は基本的に番組負担。一回の放送で全国数カ所をロケするため高額だが、今のテレ東は出稿に勢いがあるので4月からレギュラー化」(テレ東関係者)

 コスト削減中の各局が “最後の切り札” として制作するのがクイズ番組だ。一定の視聴率が見込め、イメージがよくスポンサー受けも抜群で、制作費も安価だ。

「『クイズプレゼンバラエティーQさま!!』は1000万円。問題作成は、複数の下請け制作会社が格安で担当している。ネタ出しが千本ノック並みにハードで、スタッフが悲鳴を上げている」(テレビ朝日関係者)

 往年の『めちゃイケ』『みなさん』を彷彿させる「怪物娯楽番組」の再来を視聴者は期待しているがーー。

(FLASH DIAMOND 2018年4月15日増刊号)