「いきなり!ステーキ」が出店攻勢で好調、焼肉・ステーキ外食企業2月売上
ステーキや焼肉などを手掛ける外食各社が2018年2月の売上を発表し、順調な結果を出している会社が多い中で、ペッパーフードサービスの「いきなり!ステーキ」が大きな成長を続けていることが分かった。
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■「かつや」はまずまずのスタート
2日、トンカツ専門チェーン「かつや」を中心に、「からやま」「野菜を食べるカレーcamp」などを展開するアークランドサービスホールディングスが、かつや直営店の2月度月次売上高を発表した。前年同月比で、既存店の売上高が102.1%、客数が99.1%、客単価が103.0%、全店の売上高が109.0%、客数が104.6%、客単価が104.2%だった。今期(2018年1月〜12月)1月の直営店は、既存店、全店ともに客単価、客数が前年比プラスで始まったものの、2月に客数が落ち込んだ格好。と言っても、まだ今期が始まって2カ月に過ぎないので、今後の巻き返しに期待しよう。2月時の直営店舗数は124店で、期初1月から1店舗の減少。しかし前年2月時は116店のため、順調に展開していると言っても良いだろう。
■ステーキが好調、焼肉もまずますのアトム
9日、「ステーキ宮」「味のがんこ炎」などを展開するアトムコーポレーションが、2月の直営店舗月次売上高を発表した。前年同月比で、既存店の売上高が100.3%、来客数が100.1%、客単価が100.3%、全店の売上高が99.4%、客数が99.5%、客単価が99.9%だった。同社は業態別でも各数字を発表しており、「ステーキ宮」などを含む洋食業態では、既存店の売上高が109.2%、来客数が107.3%、客単価が101.7%、全店の売上高が108.5%、来客数が106.3%、客単価が102.0%。また「味のがんこ炎」などを含む焼肉業態では、既存店の売上高が95.6%、来客数が89.0%、客単価が107.5%、全店の売上高が97.4%、来客数が92.7%、客単価が105.1%だった。
2月だけを見ると、洋食業態が好調で焼肉業態が不振にも思えるが、今期(2017年4月〜18年3月)の累計では、洋食業態の既存店売上高が104.0%、全店売上高が105.2%に対して、焼肉業態の既存店売上高が99.5%、全店売上高が105.5%のため、同社の居酒屋業態(既存店売上高:98.4%、全店売上高:96.3%)、すし業態(同98.3%、95.1%)と比較しても、まずまずの結果に違いない。
■焼肉が好調な物語コーポレーション
14日、「焼肉一番カルビ」などを展開する物語コーポレーションが、2月度月次売上高を発表した。前年同月比で、既存店の売上高が104.3%、客数が103.6%、全店舗の売上高が114.3%、客数が113.2%だった。同社では既存店を、焼肉、ラーメン、お好み焼き、ゆず庵、専門店の5つの部門に分けて数字を発表しており、焼肉部門では売上高が105.0%、客数が104.7%と好調だった。ラーメン(全店売上高:101.8%)、ゆず庵(同101.9%)、専門店(同107.5%)なども前年比プラスながら、2月時の店舗数は、焼肉が180店、ラーメンが109店、ゆず庵が33店、専門店が4店となっており、焼肉部門の好調さが同社をけん引しているのが分かる。
■「いきなり!ステーキ」が大きく成長
14日、「ペッパーランチ」「いきなり!ステーキ」などを展開するペッパーフードサービスが、2月度実績を発表した。前年同月比で、「ペッパーランチ」の既存店の売上高が107.6%、客数が104.8%、客単価が102.8%、全店の売上高が115.8%、客数が112.4%、客単価が103.0%。「いきなり!ステーキ」の既存店の売上高が117.0%、客数が112.7%、客単価が103.8%、全店の売上高が222.7%、客数が211.9%、客単価が105.1%。「炭焼ステーキ・くに」「牛たん仙台なとり」などレストランの既存店の売上高が98.4%、客数が96.8%、客単価が101.7%、全店の売上高が72.0%、客数が66.8%、客単価が107.8%だった。数字の通り、出店攻勢の続く「いきなり!ステーキ」が大きな伸びを示している。2月時の店舗数は、「ペッパーランチ」が145店、「いきなり!ステーキ」が213店、その他のレストランが23店。昨年2月時は、それぞれ134店、115店、24店のため、「ペッパーランチ」の出店ペース(前年比108.2%)も好調なのだが、「いきなり!ステーキ」の勢い(前年比185.2%)には、どこかかすんでしまう。
新店の面積や座席数は不明ながら、店舗数(185.2%)よりも全店売上高(222.7%)が伸びているところに、誰しも勢いを感じるだろう。問題は、どこまでこれを続けて行くことができるかだ。
■2月がやや不振だった「あみやき亭」
「あみやき亭」「かるび屋」などを運営するあみやき亭も、2月の月次売上を発表している。前年同月比で、全社では既存店の売上高が98.0%、来客数が96.6%、全店の売上高が101.1%、来客数が100.4%だった。同社も部門別の数字を発表しており、「あみやき亭」「かるび屋」などを含む焼肉部門では、既存店の売上高が97.7%、来客数が96.0%、全店の売上高が99.7%、来客数が97.9%だった。2月の焼肉部門はやや不振だったが、今期(2017年4月〜18年3月)の累計では、既存店売上高が99.5%、全店売上高が102.9%と、まずまずの数字を残している。
同社では、「スエヒロ館」「スパッカナポリ」などのレストラン部門が比較的好調ながら、2月時の店舗数は、焼肉部門が166店、焼鳥部門が55店、レストラン部門が27店のため、もう少し焼肉部門に期待したいところだ。