塩ダレに3種の塩や白醤油などをブレンドした「塩煮干しそば 」(750円)

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2017年4月のオープン直後から煮干しラーメンで注目を浴び人気が爆発した「陽はまたのぼる」。塩煮干しそばのほか、醤油の煮干しそば(750円)、煮干しと動物系のダブルスープの濃厚そば(780円)がそろう。

【写真を見る】塩煮干しそばにはセグロイワシやアジなど7種の煮干を使用

それぞれ麺の大盛りはなく、お代わり用の和え玉(200円)を用意。店主が気まぐれで作る限定ラーメンも評判で、店の公式ツイッターで告知されるので要チェックだ。

■ 7種の煮干しを駆使した煮干し100%スープ

塩煮干しそば(750円)は、塩ダレには瀬戸内産の花藻塩など3種の塩や白醤油などをブレンド。ほんのり甘く、煮干しの苦味を和らげてくれる。低温調理で仕上げたチャーシューは、しっとりした柔らかさはまるで生ハムのよう。

■ラーメンデータ<麺>細・角・ストレート/製麺所:村上朝日製麺所・150g<スープ>タレ=塩・仕上げ油=シソ煮干油/濃度:こってり○○○●○あっさり/種類:魚介(煮干)

塩煮干しそばにはセグロイワシやアジなど7種を使用。スープの炊き方は自己流で、最初に味が出にくい煮干しを強火で炊いてから、風味や香りの強い煮干しを加える二段仕込み。

煮干しのビターな風味を優しく包み込むのが、シソ煮干し油。愛媛産のシロクチイワシとシソのエキスをサラダ油で丁寧に抽出した自家製で、さわやかな風味が一服の清涼剤になっている。

都内の有名店を渡り歩いたのち、煮干しの名店「麺処 晴」(入谷)で修業を積み、独立を果たした店主の大川真弘さん。今回「弟子の味をチェックしてほしい」と「晴」の店主・大城弘樹さんに連絡すると、「大川くんのためなら」と快く引き受けてくれた。

取材当日、師匠を待つ間、大川さんに自信を尋ねると、「正直、塩煮干しそばは師匠の味を超えちゃっていると思うっス」と余裕の言葉。「そんな大口をたたいて大丈夫か?」とこちらが肝を冷やしたが、実は2人は師匠と弟子というより、本音を語り合える兄弟のような関係だそう。大城さんの到着後も、われわれが期待した(!?)殺伐とした緊張感とは無縁のなごやかな雰囲気でジャッジが行われた。

食べてもらったのは、自信作の塩煮干しそば。スープをひと口すすった師匠は開口一番「旨い!」の一言。「ウチとは使っている煮干しの種類が違うし、(オリジナルの)シソ煮干し油など、大川くんらしい個性が出ていると思います。点数は100点。言うことなしです」と師匠か最大限の賛辞をもらい、思わずガッツポーズが飛び出した大川さん。実は内心、不安だったのかもしれない!?【ラーメンウォーカー編集部】