NHK記者が強姦魔だった……》

「『彼女はいるの?』と聞いたら、『いまはいない。紹介して』と言うので、好きな女性のタイプを聞いたんです。返ってきた答えが『おとなしいコ』。逮捕されたのを見て、紹介しなくてよかったと本気で思いましたよ」

 そう語るのは、山形県酒田市で老舗バーを経営するママだ。山形県警は20代女性宅に侵入し、性的暴行を加えた容疑で、NHK山形放送局酒田報道室の記者・弦本康孝容疑者(28)を逮捕した。事件が起きたのは、昨年2月23日午前5時ごろのことだ。

「被害女性と容疑者は面識がなく、時間帯から目撃情報も少なかった。さらに、容疑者がNHKの記者のため、捜査はかなり慎重に進められた。彼の自宅からは複数の鍵と女性の下着が見つかっている。余罪が相当数あるとみて、捜査を進めている」(捜査関係者)

 事件の数時間前には、現場近くで同種の暴行未遂事件があったことも判明。さらに、山梨県内で起きた女性暴行事件の遺留品が、弦本容疑者のDNA型と一致した。つまり彼はNHK入局後、一貫して女性強姦事件を繰り返していた可能性が高いのだ。

■自分本位な「もっちゃん」酒と女と合コン好き

 弦本容疑者は早稲田大学政治経済学部を卒業後、’11年4月にNHKに入局。山梨県の甲府放送局を経て、’15年7月から山形放送局、’16 年7月からは同放送局の酒田報道室に勤務していた。

「はっきり言って出世コースからは外れていた。甲府に赴任直後、笹子トンネルの崩落事故があったが、取材の基本ができておらず、上司に怒鳴られていた。その後、警察担当キャップを務めていたが、一度も他社を抜けなかった」(甲府時代の弦本容疑者を知る人物)

 山形に異動後も、取材に対する姿勢は同じ。一方で、「女のコにはグイグイいくタイプ」というのは、弦本容疑者の学生時代を知る人物だ。

「ただ、口説き方が幼稚なんですよ。女心がわからないというか、自分本位。もっさりしていてあか抜けないから、『もっちゃん』というあだ名で呼ぶ人もいました」

 それでも合コン好きで、「合コンしたい」と口癖のように言っていたという。

「山形に異動してからは、繁華街を夜な夜な飲み歩いてナンパしていたようです。名刺にLINEのIDを書いて取材先に渡すのもよくやる手口でした」(地元紙記者)

 取材先や同業者に手を出すこともいとわない弦本容疑者。甲府放送局時代には、同期の女性記者に熱心に言い寄っていたこともある。そして、山形放送局に勤務していたころ、弦本容疑者が目をつけていたのが、同僚の女子アナだった。

「同業種の飲み会があって、そこで山形放送局のNアナと同席したことがあった。その場では、彼は電話番号を聞けなかったが、同じ局だから、そのあとで聞き出したらしく、『今度、飲みに行こうよ』と、しつこく電話をかけていた。もちろん、2人に交際関係などなかったが」(NHK関係者)

 Nアナは山形県天童市出身。昨年4月から山形放送局でキャスターを務め、現在は昼の情報番組『やまモリ!』を担当している。番組終了後、放送局から出てきたNアナを直撃したが、驚いた表情で「広報を通してください」と繰り返すのみだった。

 NHK広報局からは「弦本職員以外のプライバシーに関することについては、お答えしかねます」との回答があった。
 危うく難を逃れた女子アナだが、複数の被害者がいると思うと胸の痛む事件だ。

(週刊FLASH 2017年2月28日号)