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by Beth Scupham

2016年にケプラー宇宙望遠鏡によって発見された太陽系外惑星の数は1284個、うち9つに生命体存在の可能性があると言われています。この「生命体が存在する可能性があるかどうか」と確認するため、天文学者たちは分析に数日から数週間をかけているのですが、2018年にジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が打ち上げられると、もはや人間の処理できる限界を超えたデータが送られてくることになるので、人工知能の活用が予定されています。

How scientists will use artificial intelligence to find aliens | Popular Science

http://www.popsci.com/how-scientists-will-use-artificial-intelligence-to-find-aliens



太陽系外惑星が初めて見つかったのは1990年代初頭のことで、以来、天文学者は3400個以上にタグ付けをしてきました。このどこかに地球外生命体がいるのではないかと分析が行われています。

2018年に打ち上げられる予定のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、現在運用中のハッブル宇宙望遠鏡の後継として開発されました。もし打ち上げが行われると、とても手動では処理できない分量の情報が送られてくることになります。



by NASA Webb Telescope

そのため、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)が開発した人工知能が「Robotic Exoplanet Recognition(RobERt)」です。RobERtは深宇宙データを人間よりもはるかに素早く走査することができます。人工知能は人間の脳と同じように試行錯誤によって学習していくので、研究者は8万5000パターン以上のスペクトルを教え込んだとのこと。

研究主任のインゴ・バルトマン氏は、わざと不完全なデータを与えても99.7%の認識率だったと成果を報告しています。

RobERtによる、生命の存在に適した領域(ハビタブルゾーン)の新たな惑星探しはまだ入口ですが、人工知能「AlphaGo」が世界最強の棋士を倒したように、RobERtも大きな成果を挙げてくれることを期待します。