Doctors Me(ドクターズミー)- 体の中心にできる「面疔(めんちょう)」は死に至るってホント?

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最近は「めんちょう」という言葉自体、あまり聞かなくなったように思いますが、昔、顔の中心付近、例えば眉毛の間や鼻の頭、口のあたりに痛みを伴うできものが出来ると、「それは”めんちょう”だから気を付けたほうがいいよ」という風におじいちゃん、おばあちゃんなどから言われたことはないでしょうか。

今回は、この「めんちょう」の正体と危険性について医師に解説していただきました。

「めんちょう」の正体は黄色ブドウ球菌による感染症

顔にできる吹き出物やニキビなどと違って、「あまりいじったら危険」などと特別扱いされがちなのが、「めんちょう」。死ぬこともある、などと聞くと若い方は、大げさだなあと思ってしまいがちですが、実際に昭和の初めくらいまではこの「めんちょう」で命を落とす方が多くいたのです。

「めんちょう」は黄色ブドウ球菌によって引き起こされる感染症です。食中毒や院内感染のなどの原因としてもよく知られている黄色ブドウ球菌は、人間の皮膚などにもみられるごく普通の菌ですが、小さな傷などをきっかけに毛の根元にある毛包に感染し、炎症を起こすことがあります。めんちょうはこの炎症が大きくなって化膿したものです。

現在は「めんちょう」で死亡することはないが油断は禁物!

めんちょうのできる部位は毛細血管が豊富で皮膚も薄いことから、ほかの部位に黄色ブドウ球菌が運ばれてしまうこともありえます。それで、この小さな鼻の頭などのおできから髄膜炎などの深刻な感染症を起こして亡くなってしまうことも過去にあったことから、特に年配の方は注意を促すわけです。

現在は、一部を除く黄色ブドウ球菌に効く抗生物質も開発されていますから、通常めんちょうが原因で死亡することはありませんが、それでもやはり注意して取り扱うことが大切です。汚れた手で触らず、清潔を保つこと、治りがよくない場合は軽視せず、早めに皮膚科専門医を受診するようにしましょう。