首都圏から長距離バスに揺られ市内バスに乗り換え、最寄りのバス停から坂を歩いて15分ほど。勾配に息を弾ませながら足を進めると、そこには人の集落らしき建物が見えてくる。右手には利用者の寝所と食堂、左手には職員の事務室。その少し下の丘には新しい施設の建設が今まさに始まっている。ここは千葉・館山。「かにた婦人の村」は1965年から日本で唯一の長期婦人保護施設として、行き場のない女性たちに身を寄せる場を提供してき