沈みかけた太陽の光が、西の空を濃淡のある赤色に染めていた。照明に灯がともって、人工芝のグラウンドが鮮やかな色を放った。辺りでは、きびきびと挨拶を交わす声があちこちで響いていた。すぐ近くにある寮から、自転車で少年たちが一斉に到着したようだった。クラブハウスの脇では、トップ昇格が決まった18歳の竹内諒太郎がテレビの取材を受けていた。サガン鳥栖の下部組織は、今や名声を誇る。樋口雄太(鹿島アントラーズ)