本作は小説、映画、音楽など多岐にわたる分野で才能を発揮する川村元気さんの4作目の小説。息子を忘れていく母と、母との思い出を蘇らせていく息子の愛と記憶とひとつの事件の物語だ。まずは作品作りの経緯について伺った。【写真】真剣に著書への思いを語ってくれた川村さん「5年前に認知症になった祖母に久しぶりに会ったら『あなた誰?』と言われたんです。当時、僕は35歳でしたが、ショックを受けたのと同時に『あなた誰?』