東京では世界各国のおいしい料理が食べられますが、やはり日本人としては和食が食べたくなるものです。新宿で昭和3年(1928年)から店舗を構える老舗水炊き店の「げんかい食堂」では、高級感あふれる風情あるお店ながら1000円で水炊きスープを使った親子丼などのお昼ご飯が食べられるとのことなので、近くを寄った際に行ってみました。

水たき〜玄海〜 げんかい食堂

http://www.genkai-shokudou.com/

「げんかい食堂」の住所は東京都新宿区新宿5-5-1 玄海ビル1F。東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅の1番・3番出口から徒歩3分、各線「新宿三丁目」駅のC7出口より徒歩5分のところにあります。営業時間は11時〜22時(年中無休/12月30日〜1月4日を除く)となっています。

1000円のランチを求めてたどり着いたのは、表構えから歴史を感じる和風の店舗。



立派過ぎて「本当に1000円でご飯が食べられるの?」と不安になりますが、お昼のメニューを見てひと安心。午後16時までランチタイムなので、仕事で遅くなっておなかがペコペコでもお得なランチをゆっくり食べられる、というわけです。



入り口は石畳を通った奥側にあります。



通路途中にはししおどしまであり、本格的な和食が食べられそうな期待が膨らみます。



店内は和風の内装で、落ち着ける個室がメインです。



今回通してもらった席はこんな感じ。1人で入るには十分すぎる広さの個室でした。



入り口にはのれんで目隠しされているので、外を気にせずにご飯を楽しめます。



「お昼のおすすめ」のお品書きは「親子丼」「焼きとり重」「あつあつ鶏飯(けいはん)」がともに税込1000円で、他にも「カレー(税込1200円)」「カツカレー(税込1500円)」も注文可能。今回は親子丼を注文しました。



げんかい食堂が昭和3年から80年近く提供している「元祖水たき」は煮こごり・雑炊付きで税込2360円でした。



5分ほどで「豆腐のあんかけ」が到着。だしの効いた冷たいしょうゆだれが豆腐にかかっており、「上品な冷や奴」のような一品。



豆腐を食べ終わったころに親子丼セットが並べられました。



フタをとってみると、上質な特撰卵の白身がぷるぷるに固められた親子丼。半熟でとろとろの卵を売りにする親子丼もありますが、げんかい食堂の親子丼は適度な固さに仕上げられています。



薬味は三つ葉・刻み海苔・漬け物。



山菜と菜っ葉のみそ汁。



季節を感じる桜の花びらのお麩と大根の煮物。



パラパラと薬味をかけていただきます。



食べてみると、親子丼のだしにはげんかい食堂の水炊きスープが使われているため、だしの味が絶品の親子丼です。ただし、水炊きスープの味わいというわけではなく、親子丼向けにしょうゆやかつおだしで整えられた「甘くない親子丼」に仕上がっていました。



一度炭火であぶった香ばしい伊達鶏は、そのまま一品として出せるほどしっかりと下味がついており、だしでとじた卵に負けていません。



卵は固すぎず、柔らかすぎず、ちょうど良い火加減。



黄身の部分を食べると卵の味もしっかり感じられ、「良い卵」であることがわかるハズ。



突き出し・親子丼・煮物・みそ汁のセットはどれも上品さを感じられる料理になっていました。げんかい食堂は新宿界隈からアクセスしやすい場所にありますが、都会の喧噪の中でも落ち着いたお店でしっかりした和食が食べられるのがオススメです。