ヤバイ!電話番号が覚えられない?漢字が書けない?それデジタル認知症では

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最近、家族や友人の電話番号、パッと言えます? これ、意外と言えない人が多くなっているそうだ。今やスマホやケータイから相手を選ぶだけで電話がかけられる。番号を入力する必要もないので、もはや電話番号なんて覚える必要がない時代なのだ。

便利な世の中になったなぁ、なんて思うかもしれないが、実はこの「覚える必要がない」ということが、恐ろしい症状を生み出してしまう。それが「デジタル認知症」だ。

●デジタル認知症とは?
デジタル認知症とは、一言で言えば、電子機器を長時間使用することによって起こる、認知症に似た症状だ。よく言われる認知症とは別物だが、デジタル認知症も同じように記憶力や思考力が落ちてしまうのだ。

電話番号の件だけでない。
以前は、分からないことがあったら、辞書で引いたり、図書館に行って本を探したりしたものだ。そして調べたことは、ノートに書き写したりしていた。しかし、今やキーワードを入力してネットで検索すれば、すぐに必要な情報が出てくる。いつでもどこでも簡単に手元で調べ物ができるから、これもまた「覚える必要がない」のだ。

漢字にしてもそうだ。最近手書きで文字を書く機会は驚くほど減ってきている。
文章作成も、スマホやパソコンで文字をタップして打ち込むだけ、勝手に漢字に変換してくれる。こんなにありがたいことはない。でも、そのせいで、以前は書けた漢字が、読めても書けなくなったと感じたことはないだろうか?

人間の脳は筋肉と同じで、鍛えないと機能がドンドン低下してしまう。現代の「覚える必要がない」生活は、脳を退化させてしまうのである。

●スマホ依存も原因の1つ
最近問題視されているスマホ依存。実はこれもデジタル認知症の大きな原因となる。適度に使用しても危ない悪影響があるのに、依存状態となれば、睡眠不足や体調不良といった身体的な問題も起こる。
特に睡眠不足は、記録力を低下させる。それがスマホで慢性的に睡眠不足になるとしたら、物事を記憶することに支障を来すのは当たり前だ。


●デジタル認知症が本当の認知症になる?
デジタル認知症は、ある意味、スマホ時代の副産物だ。しかし、病気というほどでもないから仕方ないよな、なんて悠長に構えていてはいけない。

脳がちゃんと使われない状態が続くことで、いずれは若年性認知症になりやすい可能性も一部で指摘されはじめているのだ。

まだ働き盛りのうちから認知症になってしまうのは、深刻な問題だ。最悪、仕事を続けられなくなることもありうるし、日常生活にも影響がでる。そんなことにならないように、「最近物覚えが悪い」と感じたら、自分の生活を見直してみよう。

●デジタル認知症を予防する
デジタル認知症は脳の機能が低下するために起こるのだから、予防するためには、脳を活性化すればいい。そのためには、以下のような方法がある。

・スマホやケータイなど、電子機器の使用時間をチェックする
まずは自分がどのくらいの時間、スマホなどをいじっているかをきちんと確認しよう。多すぎるなと感じたのなら、少しの間でも手を離す時間を作るようにしよう。これはスマホ依存の予防ともなる。

・実際にリアルな生活で手を動かす
あえてメモを手書きしてみるとか、手を動かすことを考えよう。メモにすることで、要点をまとめる訓練にもなる。

・記憶力を鍛えよう
神経衰弱など記憶力を活用するゲームをしたり、漢字や単語を覚えたりといった学習を心がけることで、脳を鍛えよう。

日々の生活の中で、電子機器に頼り切りにならす、スマホなどから少し離れよう。自分の頭で考えて、一緒に行動もする。そうすることでデジタル認知症の危険性は減ってくる。脳を活性化して健康な毎日が送れるよう、がんばろうではないか。