By J. H.

Appleが約3000億円で買収したヘッドホンメーカーの「Beats」の主力プロダクトで使われている「ノイズキャンセリング」技術が、音響機器メーカーのBoseが持つ「ノイズキャンセリング」技術に関する特許を侵害している、としてBoseがBeatsを提訴しました。

BREAKING: Bose sues Apple's Beats over noise-canceling headphone patents. (via @CNBCJosh) — CNBC (@CNBC) 2014, 7月 25

Bose files lawsuit against Apple's Beats over noise canceling tech

http://appleinsider.com/articles/14/07/25/bose-files-lawsuit-against-apples-beats-over-noise-canceling-tech



Boseはアメリカのデラウェア州にある地方裁判所に対して、「BeatsがBoseのノイズキャンセリング技術に関する特許を侵害している」と告訴しました。Boseは特許を侵害しているBeats製品の販売停止も求めており、アメリカ国際貿易委員会にもこの訴えは提出されています。

Boseによれば、Beatsが特許を故意に侵害しているのかどうかは不明とのことですが、これらの製品は明らかにBoseの保持するノイズキャンセリングヘッドフォン関連の特許5件を侵害している、とのこと。特許を侵害している、というのはBeatsが販売している高品質ヘッドフォン「Beats Studio」と「Beats Studio ワイヤレス」の2つ。これらのヘッドフォンの特徴である「デュアルモードのアダプティブ・ノイズキャンセレーション」機能が特許を侵害している、とのこと。

「Beats Studio」はこんな感じのヘッドフォン。



「Beats Studio ワイヤレス」は名前の通り、「Beats Studio」のワイヤレスバージョン。



さらに、Boseは「第二音波を利用して不要なノイズを減少させるための技術」の先駆者であり、Boseはこの技術を使ったヘッドフォンを2000年から販売してきたと主張しており、この技術が詰め込まれた最新のヘッドフォンのひとつとして「Bose QuietComfort 20」を挙げています。



Boseは「Beatsの侵害行為の影響で、Boseは売上高、利益、販売見込みに対する喪失などに起因する損害を被っており、今後もこれは続く見込み」と主張しており、金銭的な損害賠償と、特許を侵害する「Beats Studio」と「Beats Studio ワイヤレス」の販売停止を求めています。

なお、Boseが提出デラウェア州の地方裁判所に提出した訴状は以下から見ることができます。

Bose v. Beats