迫力は伝わってくる。うしろの審査員のマジな表情が印象的だ

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ダーツって、やった事あります? 筆者には数度の経験があるものの、両手に収まる程度かしら。っていうか、難しいんですよね。イマイチの場所へしか矢が飛んでくれないし、思い通りのパフォーマンスができなくて……。まあ、だからこそゲームなんですけども。

しかし。見つけてしまいました。驚愕の新競技が誕生したようです。その名は、「エクストリームエアダーツ」!

では、そのルール(一連の流れ)を確認してみましょう。

入場(1分)
自身のテーマ曲に合わせて入場し、パフォーマンスを魅せる。
エアダーツ(3投)(20秒以内)
マシンも道具も使用せず、ソフトダーツの501ゲームをプレイ。なお、投げ方は自由。ダーツの正しいフォームにこだわる必要はない。
※道具は使用不可。声や体で音を出すのはOK
※ブル音等、マシン音は無い
投げ終わった後のパフォーマンス(10秒以内)
ガッツポーズ等、勝利した時の喜びを表現する。外して負けたパターンも可。

これらを審査員が審査し、その印象点を競い合うスポーツが「エクストリームエアダーツ」。審査基準は、“面白さ”“美しさ”“独創性”“天然さ”“話題性”などです。

そして6月15日、「エクストリームエアダーツ選手権」なんて大会までが開催されております! ではこのイベントの意義を、会場となったスポーツバー「JACK町田店」の杉山氏に伺いましょう。この競技は、どんな経緯で生まれたんですか?
「『くだらなくてバカな企画を全力でやろう』がコンセプトです。そもそもダーツ自体、ニッチなものですよね。だからこそ、より一般の方に広めていこうという思いがありました。そんな時に『エアギター』に気が付きまして、ならばエアダーツがあると面白いんじゃないか? と、この競技は誕生しました」(杉山さん)

今回のイベントには22組(31名)の方に参加しており、9組の出場者が本戦に進出しております。
そんな彼らによる熱のこもったパフォーマンスは、とても言葉では表現できない。画像と動画を見て、察してください。

日本軍(?)の兵士が戦場で相手と戦っているテイで敬礼しながらエアダーツを投げたり、侍が相手を斬りつけるテイでエアダーツを投げたり、エアダーツだけに息で矢を的に飛ばそうとする演舞だったり。
他にもローションまみれになりながらエアダーツを投げる出場者だったり、浅田真央選手に扮してトリプルアクセルを決めながらエアダーツを投げたり。しかもその人の顔を見ると、ダーツ界(ガチの方)で名を馳せる津村友弥プロだったり……。
「こういうアピールの場をいただけたことを、本当に感謝いたします」(津村プロ)

『アナと雪の女王』の主題歌を歌いながらエアダーツを投げたり、谷村新司や島田洋七のモノマネをしながらエアダーツを投げたり、プロレスラーが相手に攻撃しているテイで「ブル、行くぞーっ!」と吠えながらエアダーツを投げたり。

「世界観が好き」、「ストーリー性があっていい」などの審査員の総評と観客による投票を踏まえ、優勝を果たしたのは、ダーツ界で有名な勝見翔選手を過剰にマネた大学生! 客席にいる奥さんを指差す仕種(勝見選手のマネ)に、会場の識者は大爆走でした。彼には、賞品と年間契約料3万円が授与されております。

いやぁ、率直に言って文句なしに面白い大会でした! ところでこのイベント、今後も開催の予定はあるのでしょうか?
杉山さん そうですね。これからは年一回の開催を考えています。会場は、町田市内のダーツバーとなる予定です。
――ということは、エアダーツは“町田発”のものとして発信していくわけですか?
杉山さん そうですね。“町田発”のエンターテイメントとして普及していきたいと考えています。
――「エアダーツはダーツに詳しくなくても楽しめる競技」とのことですが、今回の大会に挑まれた方は皆さん、ダーツにお詳しい方ばかりでしたでしょうか?
杉山さん 半分は、ダーツをやられたことのない方でした。芸人、格闘家と、さまざまな方々にご参加いただきました。ダーツをやったことがなくてもエンターテイメントという形で楽しんでいらっしゃいます。
――ダーツをやったことがない方も、決勝大会に出られていたんですか!?
杉山さん そういう方もいらっしゃいましたよ!

ちなみに今回の大会には、女性参加者の数が極端に少なかったそう。逆に言えば、それは狙いどころじゃありません? エアダーツの女性人口も、ドンドン増えてってほしいですね。ダーツの経験値は問いませんから!
(寺西ジャジューカ)