中田英寿氏が語るW杯で戦うことの意義「負けない戦いをしても意味がない」

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 日本代表のエースとして、1998年のフランス大会から2002年の日韓大会、2006年のドイツ大会まで3つのワールドカップを戦った中田英寿氏が、W杯で戦うことの意義を語った。5月20日発売のワールドサッカーキング増刊 『俺たちが愛したワールドカップ WORLD CUP CHRONICLE1986-2014』のインタビューの中で明かしている。

 98年W杯に出場した日本代表について「対戦相手から見ると、やりづらい相手ではあったけど、残念ながら怖くはないチームでした。良い試合はできても勝ち切ることができない。自分たちの戦いよりも、負けない試合をやろうとしていた感じがします」と言及。

 W杯のような世界大会で戦うことの意義については、96年アタランタ五輪での経験も踏まえて「W杯は負けない試合をやる舞台ではありません。勝てるかどうか、それを試される大会」と持論を展開した。

「世界大会で負けない戦いを選択して善戦しても意味がないことは僕自身の各年代での経験で理解していました。アトランタ五輪でも、グループリーグで2勝1敗でしたが、結果的には先に進めませんでした。つまり、そこで負けない戦いを選択して善戦しても意味がないんです。結局は、勝つか負けるかなんです」