WhiteMagicは魔法の液晶!?超ロングライフ駆動が自慢のクワッドバンドLTE対応ドコモスマートフォン「ARROWS NX F-01F」を写真と動画でチェック【レポート】
まぶしいほどに明るい液晶!なのに省電力! |
既報の通り、NTTドコモは10日、2013年冬から2014年春にかけて発売する予定の新機種および新サービスを発表する「2013-2014冬春モデル新商品発表会」を開催し、富士通製のAndroidスマートフォン「ARROWS NX F-01F」(以下、F-01F)を発表しました。
F-01Fの発売予定日は10月24日となっており、すでに10日12時よりドコモショップなどで予約受付が開始されています。なお、価格についても直営Webストア「ドコモオンラインショップ」にて実質負担額が新規契約で10,080円、機種変更で30,240円、他社からの乗り換え(MNP)で0円と案内されています。
F-01Fの最大の特徴は、やはりなんと言っても長時間駆動でしょう。3200mAhの大容量バッテリーに加え、ジャパンディスプレイ(ソニー、東芝、日立製作所の合弁会社)が新開発した「WhiteMagic(ホワイトマジック)」液晶を搭載したことで、3日間(NTTドコモ基準による※1)の連続駆動を余裕でカバーする超ロングライフ設計が可能となりました。
そのロングライフを支えるホワイトマジック液晶とは一体どのようなものなのでしょうか。まずはそこから紹介します。
一般的な液晶は、R(赤)、G(緑)、B(青)の光の3原色に従った画素配列となっていますが、ホワイトマジック液晶ではその名の通り、3原色に加えて「白」の画素が追加されています。
ホワイトマジックは液晶技術に革新をもたらすか!?
従来の液晶では、RGBの発光量を調節してすべての色を再現していましたが、この方式では光の透過率を一定以上に上げることができず、結果として低い消費電力で十分な明るさを確保することが難しいという問題がありました。
そこで、この3原色に光の透過量が高く、さらに高純度な白を表現できる画素を加えることで、より明るくより消費電力を抑えた液晶パネルの生産に成功したのです。
具体的には、これまでの液晶パネルと同等の明るさを確保するのに必要な消費電力が最大で約45%も削減されました。また、従来と同じ消費電力まで引き上げると、明るさは最大で約1.6倍も明るくなり、例えば、従来製品で500カンデラ程度の明るさを確保できていたところが、800カンデラまで明るくできるように。
この技術によって、明るさをあまり必要としない屋内などでは消費電力を抑え、直射日光下など明るさが必要な場面では消費電力を従来製品並みに引き上げつつ、より見やすい画面を作り出すことに成功しています。
どんな場所でも見やすく、そして消費電力は少なく。展示会場でも従来の液晶との比較モジュールによるテスト展示が行われていましたが、その差は一目瞭然で、F-01Fの液晶が持つポテンシャルの高さとこれからの液晶のスタンダードを変え得る魅力を持っていることを感じました。
液晶の明るさが際立つF-01F。
性能面でもF-01Fはハイエンド中のハイエンド。チップセットにはQualcomm製の2.2GHz駆動クアッドコアCPUを内蔵した「MSM8974(Snapdragon 800)」を搭載し、内部ストレージは32GB、内部メモリー(RAM)は2GB。外部ストレージとしては最大で64GBまでのmicroSDXC規格に対応し、背面カメラは約1310万画素(有効約1300万画素)、インカメラは約130万画素(有効約120万画素)となっています。
おサイフケータイ(FelicaおよびNFC)やBluetooth、ワンセグ、フルセグ(地上デジタル放送、地デジ)も搭載し、最近の機種では省略されがちな赤外線通信も搭載しており、機能面ではほぼ全部入り。もちろんNTTドコモの各種サービスにもすべて対応しており、搭載および採用されていないのは防塵性能(防水性能はあり)とおくだけ充電くらいという豪華さです。
本体カラーは奇をてらわない堅実なホワイト、ブラック、マゼンタ、ブルーの4色で、老若男女を問わず使える印象。5インチ液晶と筐体の横幅が70mmという点について、持ちづらさを感じなければ非常に使い勝手の良い端末と言えそうです。
また、富士通製端末と言えば、やはり売りとなるのは指紋認証機能。F-01Fでも背面に指紋センサーが搭載されており、端末のロック解除などを素早く行えるセキュリティ性の高い機能として好評を博しています。
F-01Fでは指紋センサーの形状や色にもこだわっており、形は本体背面のラウンドフォルムに合わせて丸くなっており、さらにセンサーカラーも本体色に合わせることで、デザインとしての一体感を演出しています。
指紋センサーと言えば、今話題の「iPhone 5s」で採用されたことでも注目を集めていますが、これからは指紋認証がスマートフォンのスタンダードになり得るかもしれません。そのさきがけとして長年採用し続けている富士通だけに、単なるセキュリティセンサー以上の用途なども提案して頂きたいところです。
指紋センサーもデザインセンスが問われる時代に。
本体デザインは上記した通り、背面に向かって緩やかなカーブを描いたラウンドフォルム。手にフィットしやすいその形状は大柄な5インチ液晶端末の持ちづらさを軽減しており、とても手によく馴染みます。
防水性能のために物理キーは極力少なくなっており、電源キーと音量調節キー程度。イヤホンジャックとmicroUSB端子はキャップレス防水となっており、実使用での利便性を損なわない仕様となっています。
背面は、縦に一直線に並んだカメラと指紋センサーが印象的。
底面には、microUSB端子とマイク、スピーカーが配置。
左側面には、電源キーと音量調節キーが配置。
上面には、イヤホンジャックの隣の防水カバーの下にはSIMスロットとmicroSDスロットを配置。
右側面は、完全なツライチであり、キーや機能は何も配置されていません。
大画面端末の大きさを活かした大容量バッテリーと、新開発のホワイトマジック液晶、さらに富士通のノウハウの結晶でもある指紋センサーの搭載など、非常に充実した感があるF-01F。性能もハイエンドで各種サービスも全て対応と穴のない堅実なつくりは好感が持てます。
また、細かい点ではインカメラによる顔認証によって画面を見続けている間は画面が消えない機能を搭載するなど、実際の利便性に直結した改良もされています。単なるハイエンドの詰め込みモデルにとどまらない使いやすさを追求した端末という点でもおすすめできる端末に仕上がっているように感じました。
ハイエンド指向の方にはもちろんのこと、バッテリー残量を気にしながらスマートフォンを使いたくないという方や、屋外での利用が多い方など、幅広い層に訴求できるスグレモノの端末ではないでしょうか。
最後に、協力ブログ「ゼロから始めるスマートフォン」が撮影した展示会場での実機操作動画を紹介しておきます。参考にしていただければ幸いです。
ARROWS NX F-01Fのハンズオン動画 - YouTube
◯主な仕様
機種 | ARROWS NX F-01F |
寸法 (高さ×幅×厚さ:mm) | 約140×70×10.0 |
質量(g) | 約150 |
LTE連続待受時間 (静止時[自動])(時間) | 約670 |
3G連続待受時間 (静止時[自動])(時間) | 約850 |
GSM連続待受時間 (静止時[自動])(時間) | 約670 |
連続通話時間 (3G/GSM)(分) | 約780/約780 |
実使用時間(時間)※1 | 未定 |
メインディスプレイ (サイズ、ドット数[横×縦通称]、種類、発色数) | 約5.0インチ 1080×1920 フルHD TFT液晶(WhiteMagic) 1677万色 |
バッテリー容量 | 3200mAh |
ROM/RAM | 32GB/2GB |
外部メモリ (最大対応容量) | microSD (2GB) microSDHC (32GB) microSDXC (64GB) |
外側カメラ機能 (撮像素子種類、有効画素数/記録画素数) | 裏面照射型CMOS 約1310万画素/約1300万画素 |
内側カメラ機能 (撮像素子種類、有効画素数/記録画素数) | 裏面照射型CMOS 約130万画素/約120万画素 |
CPU (チップ名/クロック) | MSM8974 (2.2GHzクアッドコア) |
OS | Android 4.2 |
「Xi」(クロッシィ) (LTE) | 150Mbps/50Mbps |
LTE対応周波数帯 (2GHz/1.7GHz/1.5GHz/800MHz) | (○/○/○/○) |
FOMAハイスピード (HSDPA/HSUPA) | 14Mbps/5.7Mbps |
Wi-Fi(無線LAN) (11a/b/g/n/ac※2) (Wi-Fiテザリング同時接続台数) | ○ (○/○/○/○/○) (10台) |
GPS/オートGPS(◎は海外対応) | ◎/○ |
赤外線通信 | ○ |
Bluetooth | ○(4.0) |
ワンセグ/フルセグ(◎は録画対応) | ◎/○※3 |
防水/防塵 | ○/― (IPX5、8/―) |
おくだけ充電 | ― |
色 | White Blue Black Magenta |
製造メーカー | 富士通 |
※2 IEEE802.11acドラフト版に対応。
※3 外付けのアンテナケーブル(同梱)が必要。
※今回試した展示機および仕様は発表時点のもので、製品版は変更になる場合があります。
記事執筆:あるかでぃあ
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