日南学園vs日章学園 3投手の完封リレーで日南学園V
7回表ソロ本塁打を放ちガッツポーズ谷川(日南学園)
ノーシードから勝ち上がってきた日南学園と第3シード日章学園との決勝戦は、日南学園は背番号18の右腕近森、日章学園は背番号1の右腕徳永が先発で始まった。
試合序盤は、両投手共に走者を背負いながらも粘りの投球で得点を許さない。試合が動いたのは4回表だった。日南学園は、先頭の3番束元が三塁線を破る二塁打で出塁し、4番萩原が手堅く犠打で一死三塁とすると、続く5番金丸がセンターへ犠飛を放ち効率的に先制する。
一方、反撃したい日章学園は、直後の4回裏に、先頭の3番馬登が右中間オーバーの二塁打でチャンスメイク。すぐさま追いつきたいところであったが、後続の4番・5番打者が強行して共に左飛で二死二塁。その後、二死一・三塁となった場面でも盗塁死で得点が出来ず、この回に攻め込むことができなかった。
日南学園は終盤の7回表に7番谷川がレフトスタンドへ大きな放物線を描くソロホームランを放ち2−0。貴重な追加点をあげる。
投げても、日南学園は、5回裏から2番手の和間、同回二死一・二塁から3番手の柳が登板。3番手の柳は最終回まで投げ抜き、3投手が日章学園打線を0点に抑えて完封ゲームとした。
優勝した日南学園
今大会、日南学園はノーシードから3戦とも7回コールド勝ちで8強入りすると、勢いそのままに次々とシード校まで撃破する圧倒的な強さをみせて頂点に立った。継投策がとれる安定した数枚の投手陣、ミート・破壊力のある打力と堅い守り。秋にして、十分鍛えられたチームに仕上がっており、九州大会での上位進出が期待できそうだ。
【日南学園の戦歴(13,秋)】◆ 1回戦 日南学園 9−2 延岡商業 (7回コールド)◆ 2回戦 日南学園 8−1 高城 (7回コールド)◆ 3回戦 日南学園 9−0 妻 (7回コールド)◆ 準々決勝 日南学園 7−3 聖心ウルスラ【第1シード】◆ 準決勝 日南学園 10−2 都城商【第4シード】(8回コールド)◆ 決勝 日南学園 2−0 日章学園【第3シード】
一方、敗れた日章学園は、今夏までの旧チームに一本柱の大エースがいただけに、下級生投手の公式戦登板機会がほとんどないまま新チームとなっていた。
しかし、新人戦に続いて、試合を十分作れる投手が出てきたことは秋の収穫になった。九州大会で、投・打ともに更なる経験値を積みたいところだ。
(写真・文=三角 竜之)