交流戦でDeNAが失速した。開始前18勝20敗で3位につけていたが、交流戦で7勝17敗と大きく負け越し、セ・リーグの5位(6月18日現在)にまで落ちてしまった。


投手力が弱点なのは明白だ。先発のコマが足らず、必然的に中継ぎの力も落ちてくる。こんなときこそ、やり繰りでしのぎたいところだが、上手く行っているとは言い難い。


だが、使い方次第で、もう少し選手が成長できるのではないだろうか。


かつて横浜ベイスターズを優勝させた権藤博・元監督は、「選手を取っ替え引っ替えするのはいかん」というポリシーを持ち、「1回打たれた後にすぐ出すと、2回目はだいたい抑える。その代わり、3回やられたら、二軍行き」と3度はチャンスを与えていた。


しかし、今のDeNA首脳陣は打たれると、すぐに降格させている。


個々に見ていこう。 


佐藤祥万 開幕から6試合で自責点1。防御率1.50だったが、4月下旬に二軍へ。


小林寛 5月25日のロッテ戦以降、中継ぎで4試合連続無失点と結果残していたが、6月8日のオリックス戦でリリーフに失敗すると二軍落ち。 防御率2.08。 


藤江均 投手キャプテンを務める。4月下旬に登録されると、中継ぎとして安定した成績を残す。しかし、5月18日の日本ハム戦で打たれると、翌日に二軍行き。防御率1.54だったが…。


大田阿斗里 5月22日、25日と2試合無失点に抑えながらも、なぜか4日後に二軍へ。その後、再登録され、6月15日西武戦に登板し無失点。ここまで3試合で、防御率0.00。


大原慎司 開幕から貴重な左のリリーフとして6ホールドを挙げる活躍ぶりだったが、5月31日の登板を最後に二軍へ。防御率3.80は、DeNA中継ぎ陣のなかでは良いほうだ。


井納翔一 開幕からローテーションを守り、なかなか勝てなかったが、5月23日のソフトバンク戦で初勝利。しかし、次の登板となった5月31日の楽天戦で2回途中で7失点と打たれると、翌日に抹消。


現在のDeNA投手陣は、「打たれたら二軍落ちする」という恐怖と戦っているのではないか。そのような精神状態では、投手は育たないだろう。


打たれても、取り返すチャンスを作る。そうしない限り、DeNAの弱体投手陣は是正されない。


※写真は横浜DeNAベイスターズ公式サイトより


【関連情報】
横浜DeNAベイスターズ公式サイト
http://www.baystars.co.jp/